
一度食べたら癖になる、漆黒のタレをまとった「海老かき揚げ丼」が名物。 新橋のミシュランビブグルマン掲載店「之村(ゆきむら)」の姉妹店としても知られる、1930年創業の鰻と天ぷらの老舗。 天丼は濃い色ながら後味は重すぎず、揚げ物の軽さと甘辛いタレのバランスが絶妙。 長年通う常連が多いのも納得できる味わい。 場所は虎ノ門ヒルズからほど近く、環二通りから一本入った路地沿い。 周囲の喧騒から少し離れた立地で、老舗らしい空気感が漂う。 外観は年季の入った昔ながらの建物で、新調された看板との対比も印象的。 店頭では弁当販売も行っており、食事利用は階段を上がった2階席へ案内される。 店内は昭和の趣を色濃く残した空間。 使い込まれたテーブルや壁の風合いが心地よく、自然と料理への期待感を高めてくれる。 ──── ランチタイムに1人で訪問。 普段は階段下まで並ぶことも多いが、この日はタイミングが良く、店内にも空きがあり片付け待ちで入店。 手前の大きなテーブル席へ案内される。 この日は200円割引券の有効期限最終日だったこともあるのか、遅めの時間でも客足は途切れず、次々と来店していた。 この日は少し趣向を変えて、ちょっと贅沢にこちらを注文。 ▪️海老天重 2,800円(税込) ・味噌汁,お新香,フルーツ付き 提供は10分もかからずスムーズ。 重箱から収まりきらないほどの中サイズの海老天が5尾そそり立つ、迫力満点のビジュアル。 海老好きなら間違いなくテンションが上がる盛り付け。 名物の海老かき揚げ丼と同じく、茄子天がひとつ添えられているのも嬉しい。 海老天にも、あの漆黒のタレがたっぷり。 立ち上る香ばしい香りだけで食欲を刺激してくる。 衣は軽やかにサクッと仕上がっており、油の重たさはない。 中の海老は程よい火入れで、プリっと弾ける弾力と甘みがしっかり感じられる。 そしてやはり秀逸なのがタレ。 見た目ほど重くなく、海老天にも白飯にも自然と馴染む万能型。 タレが染みたご飯だけでも箸が止まらなくなる。 途中で頬張る茄子天のジューシーさも良い箸休めになっており、最後まで単調にならない。 味噌汁とお新香を挟みつつ、海老とご飯の配分を考えながら食べ進め、気付けば米粒ひとつ残さず完食。 食後には苺,オレンジ,ぶどう。 普段はそこまでフルーツを食べないが、どれも甘みがしっかりしていて満足度が高かった。 このうえない満足感を得て、ご馳走さま。 ──── 忙しい時間帯でも店員さんの目配りが行き届いており、老舗ならではの安定感を感じる接客。 混雑時でも空気が張り詰めないのは、この店の大きな魅力のひとつ。 会計時には2ヶ月有効の割引券がもらえ、使ってもまた配布されるため、自然と再訪ループに入ってしまう。 名物の海老かき揚げ丼はもちろん、海老天重もかなり満足度が高い。 あの漆黒のタレをしっかり堪能したい時、定期的に戻ってきたくなる老舗。