「虎ノ門大坂屋砂場本店」。 明治5(1872)年創業。 現在5代目。 そもそも、「砂場」の店名は、豊臣秀吉が大坂城を築いた時の「砂置き場」に由来します。 そこに開店した蕎麦屋が「砂場」と呼ばれたのです。 徳川家康が江戸城を築く際、江戸に進出し、糀町(現・麹町)に店を構えます。 「虎ノ門大坂屋砂場」は、その砂場本家「糀谷七丁目砂場藤吉」からの暖簾分け。 「虎ノ門大坂屋砂場」がある虎ノ門一丁目は、当時、琴平町と呼ばれていました。 そのため、創業時の店名は「琴平町砂場」。 幕末・明治の剣術家である三舟(山岡鉄舟・高橋泥舟・勝海舟)にひいきにされました。 現在の店舗は、関東大震災直前の大正12(1923)年に建てられています。 大地震にもびくともせず、空襲の延焼から皇居の消防隊が守ったそうです。 木造、2階建(一部3階あり)。 切妻造桟瓦葺で、隅に千鳥破風。 外壁は下見板張で、小壁は漆喰仕上。 2階は座敷で、開口部には欄干を出し、銅葺き庇。 登録有形文化財となっています。 江戸城は皇居となり、148年の時を経ました。 いつの間にか、店舗の周囲には、巨大なビルが林立しています。 「虎ノ門大坂屋砂場」は、時から取り残されたかのように、虎ノ門に佇んでいます。 Rettyで拝見したメニューが、頭から離れません。 それをいただきたくて、やって来ました。 「納豆そば」970円です。 一般的な「納豆そば」とは、見かけから、まるで異なります。 丼を覆う、ふわっふわの泡、泡、泡。 その上に、結んだ三つ葉の緑がワンポイント。 蕎麦を箸で掴んで持ち上げると、とろっとろに纏わりついてきます。 冷たくて細い、その蕎麦の喉越したるや、虚空に吸いこまれていくようです。 納豆と出汁の香りが鼻孔を満たします。 残った泡に、蕎麦湯を注ぎ込みます。 程よい温かさとなった泡を、喉へ流し込みます。 納豆の粒が、喉を擽ります。 喉が喜び、至福に満たされます。 気が付くと、空の丼だけが残されていました。 【付録】箸袋の展開図付きです。
南 たすくさんの行ったお店
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YOU
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さぼうる2
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一滴八銭屋 新宿本店
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九十九ラーメン 恵比寿本店
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センターグリル
桜木町駅 / 洋食
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つじ田 神田御茶ノ水店
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