仙台の名店、大観楼。 創業は1822年。「大観楼の歴史」いよれば、かつて丑寅(うしとら)、辰巳(たつみ)年生まれの人は鰻を食べない風習があったというが、その禁制を破って鰻屋を開業したのが「大観楼」の遠藤忠造さんだった。禁制を破った罪で謹慎を命じられるが、体の衰弱し病となった家老の息女を助けるために、お叱り覚悟で鰻を調理振る舞ったところ、病から全快した。その次第を、家老は藩主伊達公に報告したところ、藩主もお咎めを許すとともに、城下における鰻業の元締めに任命されたということだ。 そんな歴史ある鰻の名店「大観楼」に初訪問。 全体的に言えるのは、丁寧な仕事。そして、濃すぎない上品な味を提供する鰻店だ。 メニューには、鰻の蒲焼き(関東風の蒸し)の他、大観楼風にアレンジしたひつまぶしも提供している。その他、一品料理、御前、会席など鰻を中心にして幅広い料理を提供している。 養殖ブランド鰻の坂東太郎を中心に鰻を提供しており、この日、私が食したのは愛知県産養殖鰻だった。 11時のランチ開始と同時に入店。ランチの鰻重を10食限定、1500円で提供していると聞き、そちらをお願いした。結論を言うと、味・量とも満足だったが、鰻が美味しかったので、通常メニューでもう少し鰻を多めに頂けば良かった。 鰻重の前に、肝焼きを注文。1本500円。土臭さはほとんどない丁寧な味。ただ肝が持つ苦みはしっかりを味わうことが出来る。だいたい肝焼きを食べると、その鰻店の味の方向性や調理のレベルみたいなものがわかる。大観楼は、丁寧でありつつ、その鰻や鰻の部位が持つ本来の味わいをどれだけ引き出すかに妥協しないということがわかった。つまり、鰻そのものの状態を見て、調理法を微妙に変えているのだと推測した。そして、おそらくタレに依存し過ぎないのだろうということも推測出来た。 そんなことを感じながら鰻重を待つ。 出て来た鰻重。思いのほか、タレが多くかかっているように見えた。最初の一口目。鰻に箸を入れると、柔らかく切れる。そのまま口に運ぶと、口に入れる直前で、香ばしい蒲焼きの香りが漂って来た。鰻は、脂身の柔らかとしたふっくら感を残しつつ、必要以上の脂を落とすためか、適度に焼かれている。一口食べると、 多めにかかっていたタレも思いのほかしつこくない。甘みはなく、若干だが辛い感じが強いタイプで 味は濃すぎない。鰻の身はしっかりと弾力があって脂は柔らかく、甘い。タレに甘さがなく、かつ濃すぎないようにしたのは、この鰻の身を活かすためだと再認識した。愛知県や静岡県の養殖鰻は、西日本の鰻と比較して、身が柔らかい傾向にあるため、下手に蒸すだけだと、鰻の持つ皮や身の弾力性が引き出せない店も少なくない。しかし、大観楼さんは、丁寧な仕事で、この鰻が持つ魅力を最大限引き出していたように感じた。ご飯の量だが、お重が深かったので量はしっかり目だった。 仙台と言えば、牛タンが有名だ。しかし、鰻の名店「大観楼」はぜひ訪れて欲しい名店だ。
Yasushi Araiさんの行ったお店
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うなぎ亭 友栄
風祭駅 / うなぎ
- ~6000円
- ~6000円
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五代目 野田岩 麻布飯倉本店
赤羽橋駅 / うなぎ
- ~4000円
- ~10000円
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尾花
南千住駅 / うなぎ
- ~6000円
- ~6000円
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八ツ目や にしむら 目黒店
不動前駅 / うなぎ
- ~4000円
- ~5000円
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かぶと
池袋駅 / うなぎ
- 営業時間外
- ~15000円
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うなぎ割烹 大江戸
新日本橋駅 / うなぎ
- ~4000円
- ~8000円
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ひょうたん屋 6丁目店
銀座駅 / うなぎ
- ~2000円
- ~5000円
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はし本
江戸川橋駅 / うなぎ
- ~4000円
- ~4000円
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味治
中野駅 / うなぎ
- ~2000円
- ~4000円
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鰻専門店 愛川
高田馬場駅 / うなぎ
- ~4000円
- ~6000円
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石ばし
江戸川橋駅 / うなぎ
- ~4000円
- ~15000円
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明神下 神田川
淡路町駅 / うなぎ
- ~6000円
- ~15000円
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うなぎ 赤垣
初台駅 / うなぎ
- ~3000円
- ~3000円
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吉寅
堺筋本町駅 / うなぎ
- ~5000円
- ~10000円
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割烹蒲焼 大観楼
青葉通一番町駅 / うなぎ
- ~4000円
- ~4000円
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うなちゃん
国立駅 / うなぎ
- ~3000円
- ~3000円
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安斎
荻窪駅 / うなぎ
- ~4000円
- ~4000円
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東京の五つ星 うなぎ 川勢
飯田橋駅 / うなぎ
- ~4000円
- ~8000円
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炭火焼寝床
近鉄日本橋駅 / うなぎ
- ~2000円
- ~4000円
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浜松
北鉄金沢駅 / うなぎ
- ~3000円