食事の途中なのに、「また食べに来よう」と一人が言いだして全員が首肯するということで、どれだけの店なのかご理解いただきたい。芸術なのである。安い方のコース「菫(すみれ)」¥9900を選択して、オプションで名物のサツマイモと人参を頂いたのだが、次回はちょっと高い「椿」¥13000を頼もうと一同が意見一致した。銀杏と白子、雲丹の天ぷらが加わり、最後はご飯の他に天丼、天茶を選択できるのである。 客の中に一人、ギッチョが居た。その彼が左手に箸を取った瞬間に天ぷらの鍋に向かう近藤さんは店員に目配せした。すると、客の後ろに控えていた店員さんが進み出て、盆の上にある箸置き、ツユの小鉢、塩の小皿の配置の左右を逆に置き換えてくれた。近藤さんは、天ぷらの具材、油の温度など調理のことだけでなく鋭い眼で客の様子を伺っているのである。別の天ぷら屋の親方から聞いた話だが、カウンターの向こう側で天ぷらを揚げながら客の様子を観察しているのである。 さて、天ぷらの感想については、私の下記の投稿をご参照願いたい。 https://retty.me/area/PRE13/ARE2/SUB201/100000455517/55286373/ なお、文中に不適切と思われる用語が使用されておりますが、作者の意図を尊重してそのまま投稿します。 注:帆立の写真を撮りそびれました。お詫びいたします。
