【牡蠣バター焼きの想い出】 秋になると愉しみな味がある。 肌寒さとひきかえに、あちこちで 牡蠣が品書きにあがる。 なかでも、あったかい牡蠣がいいし、 さすれば、しぜん酒もほしくなる。 フライにはビール、蒸しや焼きには 熱燗、温燗なんかもいい。 そんなとき決まって頭にうかぶのは ここ万平の「牡蠣バター定食」 これをどうしても食いたく小川町へ。 扉をひらくと、先客が三組。 清潔に磨かれたテーブル、品書きも 簡素、すっきりと凛とした、しつらえだ。 先客がビールを呑み、牡蠣バター焼きに 牡蠣フライをつつき、実にうまそうだ。 こちらもはやく幸福感を味わおうと 接客の女将さんに、瓶ビール(550円) 牡蠣バター定食(2000円)をたのむ。 歯ざわりのいい浅漬けキャベツをつつき、 ビールを呑んでいると、ものの数分で、 牡蠣バターが運ばれる。 ステンレスの皿にごろっと牡蠣が六つ、 千切りのキャベツにパセリ、わきにレモン。 それに、ごはんと味噌汁がつく。 さっそく、牡蠣になにもつけずかぶりつく。 (おぉ… これ、うまいなぁ…) 外の薄衣はカリッとして、主役の牡蠣は ふっくら。醤油とバターの香ばしい コクがしみにしみている。 甘じょっぱい味付けに、ラードの風味、 力強さがあり、米とビールがとまらない。 からしをまぶし、ほおばると、ぐっと 味がしまり、鼻からぬける磯の香りに、 からしのつんとした辛味がたまらない。 ふっくらと炊かれた米、味噌汁の具は、 豆腐のみ、すっきりとした白味噌で、 牡蠣のおともとして申し分ない。 惜しみながらひとつ、ひとつ丁寧に 味わい、気っ風のいい女将さんに会計を すませ店をあとにする。 一昨年、亡き友と酒を呑んでいると、 目を爛々とかがやかせ、会うなり 「お前、万平の牡蠣バター焼き食った? あれはホントうんまいんだよっ」 そのときは漠然といつか行こうと話し、 ついぞ、それは叶わなかった。 牡蠣バター焼きを食いながら、彼が 子供のように「うんまいんだよ」と言った 無邪気な笑顔がちらちらと頭にうかんだ。 いい値段の定食だが、うまい牡蠣バターと 想い出を食えると思ったら文句はない。 来年もまたこれを食べにこよう。 ごちそうさまでした。 牡蠣バター焼き 3月あたりまで提供 味噌汁もうまい
Hirotaka Kawasakiさんの行ったお店
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YOU
東銀座駅 / 喫茶店
- ~2000円
- ~2000円
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うどん 慎
新宿駅 / うどん
- ~1000円
- ~1000円
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よろにく
表参道駅 / 焼肉
- 営業時間外
- ~20000円
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焼肉問屋 牛蔵
富士見台駅 / 焼肉
- 営業時間外
- ~5000円
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ナイルレストラン
東銀座駅 / インド料理
- ~2000円
- ~2000円
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鳥茂
新宿駅 / 串焼き
- 営業時間外
- ~8000円
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ブラザーズ 人形町本店
人形町駅 / ハンバーガー
- ~2000円
- ~2000円
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丸五
秋葉原駅 / とんかつ
- ~3000円
- ~3000円
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肉山
吉祥寺駅 / 焼肉
- ~8000円
- ~8000円
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龍朋
神楽坂駅 / 中華料理
- ~1000円
- ~1000円
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グリルエフ
五反田駅 / 洋食
- ~2000円
- ~2000円
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浪花家総本店
麻布十番駅 / 甘味処
- ~1000円
- ~1000円
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キッチンABC 池袋東口店
池袋駅 / 洋食
- ~1000円
- ~1000円
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総本家 更科堀井 麻布十番本店
麻布十番駅 / そば(蕎麦)
- ~1000円
- ~4000円
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鯛塩そば灯花
曙橋駅 / ラーメン
- ~1000円
- ~1000円
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餃子の店 おけ以
飯田橋駅 / 餃子
- ~2000円
- ~2000円
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あげづき
飯田橋駅 / とんかつ
- ~2000円
- ~2000円
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スタミナ苑
西新井大師西駅 / 焼肉
- ~1000円
- ~8000円
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麺屋 音
北千住駅 / ラーメン
- ~1000円
- ~1000円
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くぐつ草
吉祥寺駅 / カレー
- ~2000円
- ~2000円