【白焼きに肝焼き、しめは地うなぎ重を】 どうにもこうにも鰻が食べたい。 いちど鰻熱にポッと灯がともると最後。 鰻のかわりはなく、もう鰻以外は考えられない。 しかし、近所の鰻問屋直営の店は閉店。 どこで鰻をつつこうか思案し、いちどもお邪魔を していない大箱の当店が頭に浮かび、開店時間にぶらり。 奥の座敷に通され、まずは瓶ビール。 お通しをつつきながら、しばし品書きとにらめっこ。 やっぱり鰻屋にいったら、呑みながら、白焼きだ。 *舞茸天(600円) *白焼き一尾(3960円) *地うなぎ重 静岡県産駿河大五郎ブランド 肝焼き、骨せんべい、肝吸い、酢の物、お新香、 デザート付き(5390円) 早くも日本酒をたのみ、まずは舞茸天を。 サクッと香ばしく揚げられ、油の匂いもよく、 歯をいれると衣にとじこめられた舞茸の滋味深い 香りがふわり、歯ざわりもしっかりと残されている。 ついで、白焼き。 身は痩せておらず、皮目の焼き加減もよく、箸で すっとほぐれ、淡白ながらも、しっとりとした鰻を 舌でおしつぶすように丁寧に味わい、いそぎ、酒。 ちょっと塩と山葵をまぶし、口にほおりこみ、酒で 追いかけてとしていると、串焼きが運ばれる。 肝にヒレ、苦味とぷりっとした弾力にますます 酒がすすみ、久保田の万寿の杯が重なっていく。 そして、待ちに待ったうな重の到来だ。 蓋をあけると、蒲焼きの甘辛い匂いがたちこめる。 キラキラと光り輝く鰻の蒲焼きは、神々しい。 さっそく白米ごと箸ですくって、口いっぱいに頬張る。 甘辛い蒲焼きのタレが、ふっくらとした身と固めに 炊かれた白米にからみ、渾然一体。私には、やや、川魚 特有の匂いが過剰に感じられたが、鰻を食らっていると いう充足感が、一口ごとに火照った鰻熱を満たしてくれる。 お重と箸を持つ手はゆるまず、ガツガツとかきこみ、 肝吸いをクッと、さらに日本酒で追いとしていると、 ムクムクと、からだの芯から英気が立ちのぼっていく。 これを平らげ、会計を済まし、店の外に。 やっぱり鰻はいいもんです。ハレの日の特別な食材で、 鰻重の蓋をあける瞬間の喜びは、何ものにもかえがたい。 練馬高野台 鰻 白焼き 鰻重

H.Oota 白焼き、いいですね☺️
2021/11/05
Hirotaka Kawasaki Ootaさん、やっぱり呑兵衛は白焼きですね。
2021/11/05
Daichi Maeda ここ、めっちゃ気になってました!!
2021/11/05
Hirotaka Kawasaki Maedaさん、おはようございます。 鰻欲は満たされますし、従業員の方たちのフットワークも軽く、気持ちの良い店ですよ!
2021/11/06