令和の時代にアップデートされた名店カレー。「FISH 丸の内店」(大手町) かつて赤坂随一のカレー名店として愛された「FISH」。 私が最も通ったカレー店のひとつでしたが2017年に惜しまれながら閉店。 その頃の記事⇨『アークヒルズ、名店カレーの歴史に幕。「FISH」』 その後、経営を引き継ぐ会社が現れ新宿に復活。 丸の内オアゾにも店を出しました。「FISH 丸の内店」 2020年7月23日 看板には英語で「3人のおじさんが作ったカレーショップ」とあります。 赤坂「FISH」時代の3人のことでしょう。 コの字カウンターのみのコンパクトな店内。 スッキリ洗練された内装で、女性おひとり様でも入りやすそう。 カレーは単品、2種盛り、3種盛りと選択可能。 赤坂時代のラインナップに加え、よりインド要素が入っているのが新生「FISH」の特徴です。 ★3種コンボ(大辛チキンカレー&キーマ&MIX豆)¥1300 ・青唐ディップ 無料 赤坂時代に一番食べた大辛チキンカレーとキーマ。 そこに新生「FISH」ならではのダルを合わせた一皿。 グリーンチリチャトニは申告すれば無料でつけてくれます。 「FISH」オールドファンとしてはどうしても、以前との比較を楽しんでしまいますね。 まず、辛さ耐性が高かった若い頃の私でも「これは辛いな」と思っていた大辛チキンカレー。 絶対的な辛さで言えば今の方が抑えられていると思われます。 ただし「味」における唐辛子の存在感は今の方が上。 ここは記憶のブレもあるかと思いますが、以前は強烈な辛さとあわせ、玉ねぎの甘みがあったような。 今の方がよりストレートに、ある意味サラリと辛いカレーになっていると感じました。 具材のチキンのクオリティは前より上がっているかもしれませんね。この日の印象では。 そしてキーマ。 赤坂時代のキーマはとにかく食感が独特で、一種パテっぽいきめ細かさとデロンとした粘度が特徴でした。 インド料理のプレートを模した現在のキーマは以前より汁気が多く優し気な味わい。 カルダモンの立たせ方も幾分穏やかになっています。 そしてダル、豆カレー。 これが入ることで「日本式カレーライス」からインドカレーやスパイスカレーの印象へと大きくシフトチェンジ。 上記2カレーの印象も、これに影響をうけているかもしれません。 ★ゴーヤフライ ¥280 オプションが別皿でやってきました。 これ、そのまま食べてもカレーに混ぜても最高。いい苦みがプラスされます。 オススメ。 以前の「FISH」と比べ、よりサラリと、よりインド寄りになった新生「FISH」。 けれどもそれを「昔と違う」というのも正しくない気がします。 レシピは正統に受け継ぎつつも、創る側の舌と感覚、食べる側の舌と感覚によって味の基準は変わってゆくもの。 「FISH」は次の世代に受け継がれ、変化したというのが正解ではないでしょうか。 ちなみに店名のFISHとは、Fineness・India・Splendid・Hottestの略。 SMAP方式なんですよ。 ●「カレー細胞」Facebookページ https://www.facebook.com/CurryCell ●twitter「カレー細胞」:@hm_currycell
