とんかつ やまいち@淡路町! 名店「勝漫」(現在休業中)の揚げ手であった松井孝仁氏が独立開業した名店! 築地の外国人居留地にあった築地精養軒が関東大震災で消滅し、支店扱いであった上野精養軒が本店となると、大正から昭和への時代の変換も手伝って、本格的な洋食が市民へと広まりを見せる。 上野にとんかつの名店が現在も多いのは、上記理由があると見ているが、秋葉原〜神田界隈も同様にとんかつの名店が多い。 一つに上野から近いという事もあるが、秋葉原にヤッチャバ(青果市場)があった事も大きい。 市場で働く屈強な男たちがとんかつ定食を求めたのは理解できる。 また、神田にも精養軒の洋菓子部門として神田精養軒ができ、その後の学生街やオフィス街として形成していく過程で、大衆洋食店やとんかつ専門店が増えていった。 さて、やまいちは開店から6年ほど経ったころ、松井さんに病が見つかり、療養のため一時休業を余儀なくされた。 そして残念な事に松井さんは帰らぬ人となってしまったのである。 しかし、それから3か月後、再び店に暖簾がかかる。 妻の里絵さんが店を再開したのだった。 あの名人と言われた松井さんの味を継げるのか?と言った常連さんの心配の声も当然あがった。 ここで杉原彰は声を大にして言いたい。 以前と遜色もなく区別もつかないほど松井さんのとんかつが完璧に復元されている。 妻・里絵さんの相当な努力が垣間見える。 綿実油、ごま油、サラダ油の3種を合わせた揚げ油を用いて、160度で丁寧に揚げるらしい。 少し江戸前天ぷらのような胡麻油の残り香がするのは、そのせいかと合点がいった。 店内に飾られた棟方志功の力強い版画が、里絵さんの亡き旦那さんへ対する愛情と信念を物語っているようだった。
駅から近い
カウンター席あり
禁煙
ランチ営業あり
おひとり様OK
良質の脂身から出る甘味と、サクサク食感が人気のとんかつ屋さん
数々の名店や人気店の厨房に立ち、名作と呼ばれるとんかつを作り続けて来たベテラン職人が自らの店を立ち上げて早5年経ちます。早くも都内屈指の名店と評される人気店に上り詰めた新進店です。いわゆるブランド豚に頼らずとも最高のとんかつと評されるのは、じっくりと肉と向き合い良い肉を吟味する目と、自らの目で選んだ豚肉の旨味を最大限引き出す高い技術があってこそ。脂身から出る深い甘味と、豚肉の繊維からにじみ出る肉汁