4月13日 微かに残る肌寒さと 同棲する春空は 儚い情熱が燃え尽きる 摂氏温度を想像させる。 肩をぶつけた車窓から 時折ビルに映る 眩しい夕陽を見ながら そう思い 車内の静けさに よりかかった。 こんな空っぽで 穏やかな気分はそうない。 平尾駅で開いた 列車の扉から吹く風は どこか心地良かった。 【 CHOCOLATE BAR 】 「トン、トン、トン、トン」 「グツ、グツ、グツ、グツ...」 「美味しそうな音だ」 シックな灰色のコンクリートの壁に 料理を作る音と軽調な音楽が響くと 店内の装いはカジュアルに変わり 休日の夕方にある気楽感が漂う。 フルボディの赤ワインを 一杯嗜んだ後の余韻に似た フランクな雰囲気だ。 ⚫︎ワインのおつまみ盛り合わせ ・イタリア産フレッシュオリーブ 瑞々しさがあり上品。 欧州らしさある真のオリーブ。 ・サバのリエット カレー風味が混ざった鯖の苦味が 絶妙で食欲をそそる。 ミディアムボディの赤ワインと 相性が合うだろう。 ・糸島豚のパテドカンパーニュ 濃厚だが、さっぱりとして クセがないが旨味はしっかりある。 マスタードと合わせると ワインがすすむ。 ・生ハム さりげない良質を感じる。 甘いがビターな存在。 ⚫︎US産 牛のハラミ 柔らかい肉にバルサミコソースと マスタードがたっぷりかけられている。 肉の下にある春の野菜は ソラマメ、インゲン、コーン、芽キャベツ 小さなバーベキューのようで アメリカンフレンチと言ったところだ。 小粋。 ⚫︎リゾットカレー リゾットとカレー 二つの主役が一つの主役になった。 贅沢な一皿。 豊満なチーズの香りと クリーミーなチキンカレー 光る米粒がスプーンを動かす。 唐辛子ソースで違う楽しみを生む。 これまた粋だ。 ⚫︎チョコレイトバー シナモンのクリームに カカオの欠片が散らばる。 清純な甘いクリームチーズを 食べているようだ。 チョコレイトは独特な濃厚を持ち きめ細かな凝縮されたケーキの ように硬さと柔らかさがある。 ポップだが落ち着いた重みを感じる。 美味い。 窓の外は暗くなっていた。 私を照らす柔らかいライトは 緩い時間を間伸びさせ 居心地の良さへと誘った。 そして、私はいつしか 毒が抜けたように身も心も 空っぽになっていた。 客の小声も音色のように 聞こえてきた。 きっと 優しくて 明るい 「店主夫婦のせいだ」 どうやら また一つ、店を 愛してしまったようだ。 店主夫婦に見送られ ゆっくりと歩を進めた。 桜が舞い散り 花びらの美しい絨毯(じゅうたん)が 私を包む。 枝を覗けば うすい紫みの赤のそばで 緑の葉が見え隠れ その葉の香りは 恋のような香りだった。
梅崎桜丞さんの行ったお店
-
博多料亭稚加榮 福岡店
赤坂駅 / 日本料理
- ~2000円
- ~15000円
-
おぐら本店
宮崎駅 / 洋食
- ~1000円
- ~2000円
-
鹿児島ラーメン 豚とろ 天文館本店
市立病院前駅 / ラーメン
- ~1000円
- ~1000円
-
博多だるま
渡辺通駅 / ラーメン
- ~1000円
- ~1000円
-
梅山鉄平食堂
渡辺通駅 / 魚介・海鮮料理
- ~1000円
- ~2000円
-
狐狸庵
白木原駅 / うどん
- ~2000円
- ~2000円
-
唐戸市場
ノーフォーク広場駅 / 魚介・海鮮料理
- ~2000円
- ~30000円
-
とんかつ川久
都通駅 / とんかつ
- ~2000円
- ~2000円
-
のり一
高見馬場駅 / ラーメン
- ~1000円
- ~1000円
-
銀座千疋屋 銀座本店 フルーツパーラー
銀座駅 / フルーツパーラー
- ~2000円
- ~2000円
-
レストラン 東洋軒
別府大学駅 / 中華料理
- ~2000円
- ~3000円
-
鈴懸 本店
中洲川端駅 / 和菓子
- ~2000円
- ~2000円
-
釜揚げうどん 戸隠 本店
宮崎駅 / うどん
- 営業時間外
- ~1000円
-
俺のフレンチ 博多
博多駅 / フランス料理
- ~4000円
- ~4000円
-
大安
高見馬場駅 / 居酒屋
- 営業時間外
- ~3000円
-
博多魚がし 市場会館店
赤坂駅 / 寿司
- ~1000円
- ~2000円
-
天文館 吾愛人 本店
天文館通駅 / 魚介・海鮮料理
- 営業時間外
- ~4000円
-
ニクゼン 大名店
赤坂駅 / 丼もの
- ~1000円
- ~5000円
-
丸万焼鳥 本店
宮崎駅 / 焼き鳥
- 営業時間外
- ~3000円
-
びっくり亭 本家
南福岡駅 / 焼肉
- ~1000円
- ~2000円