私の両親は2人とも古いタイプに属する人間ではあるが、だからといって"父親と長男だけは別扱い"と、夕食の惣菜を一品ずつ多くするといった分け隔てをするような"古くさい"だけはしない人間だった。いや、現在でもけっこういるのだ。そういうタイプの人が。価値観はそれぞれだから、良し悪しは言わないが、あまり好むタイプでもない。 とはいえ、その時々で対応に濃淡が出るのは、ある程度は致し方のないことだ。長兄・次兄・私の男3人兄弟でもっともよい目を見たのは長兄だと思う。小なりとはいえ、自営で羽振りのよい時代もあったわけだからお金はなんとでもなったのだし。お兄さん、私は知っている。あなたはあれも買ってもらったこれも持っていた。どれもそれもこれも手に入れていないものはなかったし、いったいいくつの習い事をやっていたのだろうか。 ではもっとも甘やかされたのは誰かといえば、間違いなくダントツで私だろう。長兄のようにあれこれ買ってもらった数こそ少ないが、彼よりは期待されずにただ猫可愛がりされた、という点ではだいぶ差をつけてきたのではないか。具体的に何がどうだったとは指摘しないが、たった今よい大人になっていないのが動かぬ証拠といえよう。 そんな私に母親はよく 「お前は全部といっぱいが好きだ」 と言い放ったものだ。何につけ欲張りだから"全部"欲しい、"いっぱい"欲しいというからだそうだが、それはあんたも悪いのだ。まぁ責任論は別として、間違いなく全部もいっぱいも好きだから文句は言えない。 ジャンボ なる言葉が好きなのも、かような事情ゆえのことだと思う。小さなものをチマチマと、よりも大きなものを大量にの方が圧倒的に好きだ。こればかりは矯正しようのない事態で、50すぎても変われないのだから情けないといったらこれ以上はないだろう。 「カリメーラ」 静かに佇む、という印象の店舗である。道に沿って設けられた駐車場と一列の生垣によって、国道18号線の喧騒から隔絶されたように感じられる。みなそのように思うのか、ランチタイムはいつも混雑している。久しぶりにうな重を食べようかと訪れたのだが、思わぬ言葉に出くわしてしまい注文した。 「エビフライ定食 ジャンボ」 大好きなエビフライに"ジャンボ"が適用されれば躊躇はない。注文から5分ほどで登場したのは、三本の大ぶりなエビフライ。少し小さくないか?と感ずるのは私の感覚がおかしいだけで、一般的には十分な"ジャンボサイズ"であろう。別添えされたタルタルソースが好感度を上げる。自家製であろうか、玉ねぎのたっぷり入ったそれをエビフライにちょんとのせ、かぶりつく。ぷちり、とした歯ごたえと共に口中に広がる海老の味わいはまさしく幸せの味わい。素晴らしい。 街角で出会ったジャンボエビフライはじつに魅力的な存在であった。次のジャンボは何か、とても楽しみだ。
Arata Kondoさんの行ったお店
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永井食堂
津久田駅 / もつ鍋
- ~1000円
- ~1000円
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うなぎの宿 住吉
善光寺下駅 / うなぎ
- ~2000円
- ~4000円
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新潟鮮魚問屋 港食堂 ピアBandai
新潟駅 / 魚介・海鮮料理
- ~2000円
- ~2000円
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中央食堂
亀田駅 / 定食
- ~2000円
- ~3000円
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栄食堂
越中宮崎駅 / 魚介・海鮮料理
- ~2000円
- ~2000円
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新潟漁協 新潟支所直売所 地魚工房
新潟駅 / 海鮮丼
- ~1000円
- 営業時間外
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乙妻
本郷駅 / 和食
- ~1000円
- ~2000円
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SORA terrace cafe
湯田中駅 / カフェ
- ~2000円
- ~2000円
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新鶴本店
下諏訪駅 / スイーツ
- ~1000円
- ~1000円
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食事処 志をじ
下島駅 / 定食
- ~2000円
- ~2000円
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とら食堂
村山駅 / 定食
- ~2000円
- ~2000円
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イナリ食堂
飯山駅 / 定食
- ~1000円
- ~1000円
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入善 牡蠣ノ星
西入善駅 / オイスターバー
- ~4000円
- 営業時間外
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四川料理 きりん
長野駅 / 中華料理
- ~1000円
- ~2000円
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すし処 鮨岡
五日町駅 / 寿司
- ~1000円
- ~3000円
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三幸軒 安茂里店
安茂里駅 / ラーメン
- ~1000円
- ~1000円
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中華料理 永楽
今井駅 / 中華料理
- ~1000円
- ~1000円
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グリル ザ ブッチャー
長野駅 / ダイニングバー
- ~2000円
- ~3000円
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地魚食道 瓢
新潟駅 / 魚介・海鮮料理
- ~1000円
- ~2000円
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田りた 麺之助
上今井駅 / うどん
- ~1000円
- ~1000円