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手の届く贅沢 すぐる

SUGURU

予算
~4000円
~2000円
最寄駅
長野電鉄長野線 / 須坂駅 徒歩6分(430m)
ジャンル
居酒屋 懐石料理
定休日
無休

戦前のこと ある財閥系のお金持ちの家には雨戸開け専門の書生がいた。朝起きだしたら母屋の雨戸をパタンパタンパタンと開け、離れの雨戸をパタンパタンパタンと開け、茶室の雨戸をパタンパタンパタンと開け…、とすべてパタンパタンパタンと開け切ったところで昼となる。昼食をとりひと休みしたら、先ほど開けたばかりの雨戸をパタンパタンパタンと閉め、茶室の雨戸をパタンパタンパタンと閉め、離れの雨戸をパタンパタンパタンと閉め、母屋の雨戸をパタンパタンパタンと…。といった次第で1日が終わる。いったい、どれほど大きな家だったのか。  中世ヨーロッパの貴婦人が、初めて叔父の城を訪ね、一泊した朝のこと。外を見ると庭一面、落ち葉で覆い尽くされていた。その美しさに感動した彼女は、叔父に 「あの美しいものはなんですか?西ヨーロッパから持ち込んだものですか?」 と訊ねた。彼女の家には数百人の園丁がおり、常に庭ん掃き清めていたので落ち葉を見たことがなかったのだ。  いやはや、昔のお金持ちはすごい。羨ましいとか、民衆からの搾取で成り立ったアンシャン・レジームなヤツらとか思う以前に、こういう話が大好きなのだ。無駄に無駄を重ね果てた上で滲み出てくるユーモア、いやすっとこどっこいさ塩梅こそ真の贅沢と言えるのではないか。いずれにせよ、たまぁに美味いものを食べに行くくらいの"贅沢"しか出来ないわれわれとは無縁のことだ。   「手の届く贅沢 すぐる」 須坂はつくづく興味深い街だ。長野とはまた違った文化が息づいている。歴史あり、文化財あり、前方後円墳あり。八丁鎧塚古墳など、そこに立っているだけで動悸が治まらないほど素晴らしい。さして広い範囲でもない(失礼)のに見切れないほどのものがある。堀直虎は徳川慶喜になにを言ったのか。興味は尽きることがない。 個性的な飲食店も数えきれないほどある。今回お邪魔したこちらも、キャラクターの立った存在といえる。半個室状にしつらえられた客席は、"たまの贅沢"を堪能させてくれるにちょうどよい。  「豚ヒレカツ御膳」 刮目してみよ!この煌びやかな膳を。まず目に入るのは『籠盛り』とされる品。文字通り籠の上に前菜類が配されている。マグロフレーク、黒豆、ローストビーフそして蕗の煮物。マグロはほんのりとした甘さ、ローストビーフはごまだれがかけられていた。小鉢ものはくみ豆腐。大豆の味わいがしっかり活きている。しまった!塩で食べればよかった。茶碗蒸しはエビとホタテがはいっていた。そしてメインのヒレカツは想像以上なビッグサイズだ。細挽きのパン粉でパリッと揚げられたヒレカツは、脂身少なくさっぱり食べられる。洋ガラシをたっぷりとつけ、塩またはソースで食べるのが美味い。   イタリアの映画監督ルキノ・ヴィスコンティは貴族階級出身で、大金持ちで有名だった。日本人の映画監督 牛原虚彦が訪れたときのこと。すっかり意気投合し、泊まっていくこととなった牛原にヴィスコンティは外を指差し 「どの城に泊まりたい?」 ヴィスコンティ家の広大な敷地には、みっつの城があったのだそうだ。  こういう話も大好きだが、ぶっとびすぎて今ひとつリアリティがない。

Arata Kondoさんの行ったお店

手の届く贅沢 すぐるの店舗情報

店舗基本情報 修正依頼

ジャンル
  • 居酒屋
  • 懐石料理
営業時間
定休日
予算
ランチ
~2000円
ディナー
~4000円

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住所
アクセス
                                        ■駅からのアクセス                        
                長野電鉄長野線 / 須坂駅 徒歩6分(430m)
長野電鉄長野線 / 日野駅 徒歩17分(1.3km)
長野電鉄長野線 / 村山駅(2.5km)                        

                        

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喫煙 不可

(全席全時間帯禁煙)

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