
どの皿も繊細で、実に手が込んでいて、ひとつの料理に使う材料の種類も豊富、しかも見映えが良い。ヌーベル・キュイジーヌの元祖だけあって重い料理はひとつもない。ポール・ボキューズ氏は2018年にこの世を去ってしまったが、そのエッセンスは受け継がれているようである。 ランチの一番安いコースを選び、スペシャリテもワインもガス入りの水も頼まずに¥8,000を支払った。 さて、写真#1のフォトジェニックな一皿は、私の頼まなかった魚のメインディッシュである。立体的で色の配置も宜しく、この撮影のあとに食べる直前に白色のソースが注がれるが、私は味見していないので残念なことである。 写真#2は、最初に出てくる皿で、右手が黄色の豆とオレンジのタルト。口に含むと冷たくほとばしるような瑞々しさと柑橘系の爽やかさが拡がり、これは凄いと唸るのである。左手はブルゴーニュ地方の郷土料理「ゴージェ」で、グリュイエールチーズを混ぜ込んだ甘くない食事用のシューである。さくりと噛むとチーズの香りが拡がり、微かな塩味を感じるのである。 写真#4、#5は 「三つ星獲るぞ!」と木村拓哉演じる尾花夏樹が叫ぶシーン、味見ししたあと空を見上げながら「うめぇ」と唸るシーンも思い出すが、ライバル店の「gaku」はこの店で撮影されたのであることを地下にある店への階段を降り始めたら気が付いた。どうも既視感がある筈である。階段から見下ろすシーンがあった筈である。