北新地 湯木 新店

きたしんちゆき

予算
~20000円
~4000円
最寄駅
JR東西線 / 北新地駅 徒歩3分(240m)
ジャンル
日本料理 割烹・小料理屋 刺身 懐石料理 鍋 ゼリー
定休日
毎週日曜日 祝日
06-6348-2777

「船場吉兆」の衝撃的な産地偽装事件と食材使い回し事件は今だハッキリと記憶に残っている。あのあと'08年5月に輝かしき歴史に彩られた「ビル吉兆」は閉店廃業することとなる。その後、社長湯木正徳氏と佐知子女将は引退しひっそりと年金暮らし、また長男取締役喜久郎氏 は飲食業外に身を置いて静かに暮らして居られると訊く。今、小生は次男尚二氏が昨年立ち上げた北新地の堂々たる「湯木」新店に居る。御本人は居抜きで買った店だと謙虚に仰るが、中々どうして立派な佇まいの料亭と言ってもよい位の料理屋である。カウンターの他に数部屋、三階には最大26名まで座れる大広間もあるそうだ。小生の座する部屋は四人掛けの掘りごたつ式、床の間の花器には季節の花が清楚に生けられていて至って心地よい。テーブルには「光陰如箭 無事是貴人」なる禅由来の書紙が丁重に置かれていて、この辺りの配慮が他店に欠ける素晴らしい配慮と感銘させられる。湯木尚二氏は事件当時は心斎橋OPA店の経営に携わっていたため直接は事件に関与していた訳でなく、寧ろ寝耳に水の災難事であったろうが、グループ直系の一員であったため繁盛していた自らのOPA店を畳み贖罪の身とならざるを得なかったのである。路頭に迷いつつ難波裏の二等地に6坪6席の小さな店を借りて「湯木屋」を開業、必死の思いで平身低頭し客を繋いだそうである。そのうちにもう一度飲食の第一線で活躍をしたいと思う夢が首を擡げ、遂には北新地への出店を考えることとなったのである。有力デザイナーの手も借りて氏は「湯木 本店」を五年前に開店、北新地への足掛かりを拵える。結果、新たな大仰な社交街で感じる心配や動揺に震えながらも、色々な方々の暖かい支えと此れまでの自らの経験を信じることで不安を未来への期待にと変えながら邁進していく日々が始まることとなった。小生は此の頃に湯木氏と出会う訳であるが、その丁重かつ礼儀正しい所作動作と日本料理に向き合う真摯な姿勢に見え、彼が必ずこの北新地で再起できる、成功できるという事を確信したのであった。成る程、彼が出した1号店「日本料理 湯木本店」は洒落た内装の店であった。某著名建築家の内装は伊達でなく流石だと納得させられた。5席程のカウンターは小さいが座り心地が良く、ゆっくりと料理に対峙できるよう工夫が為されている。料理は一皿一皿の完成度が高く華美な器の盛り付けはかの「吉兆」の優美で華やかな世界を彷彿とさせるものであった。コースの組み立て、流れ、タイミングも申し分なく、客の好みやスピードに合わせてジャストで供するのは正にプロフェッショナル、これは小生の行き付けの店に間違いなく成るな、と直感した。酒も揃えもなかなか宜しく酒呑みには有り難い店であると思った。爾来、数度この本店を訪れたが、その間に経営者たる湯木尚二氏は次の2号店を早くも構想していたのであった。それは料亭使いのできる落ち着いた数部屋と広間のある店舗なのであった筈である。実のところ、本店はカウンターとテーブル席しかないのが湯木氏にとっても小生にとっても実は唯一のネックなのであった。何故なら、北新地の街は商談が多い、企業人の接待が本質の街である以上、顔をささない部屋食が出来ないと具合が悪いのである。庭などの設えや借景が出来れば申し分がないのだが、何分北新地は狭いエリアで左様な京の料亭にあるべき道具立てはまず整わない。が、せめてでも隣りの物音を気にせずにゆるりと過ごせる部屋はでったいに必要不可欠なものなのである。グッドタイミングというか折も折、運のつき始めた湯木氏にその時丁度都合の良い和食店一棟建てが売りに出ていたのであった。日頃の行いが良いと運も良くなるのであろう、ほんの僅かな手直しをするだけで使えるほぼ理想に近い物件が居抜きで出たのであった。無論湯木氏は其れを購入する。その物件が今小生が座して食しているこの新店となるのである。さて、5分程遅れて小生の前に客人が到着、挨拶の後、先ずは取り敢えずのビールとなる。サントリーの「醸造家の夢」小生が一番好きなビールである。先付けが運ばれる。色取り取りの小品がトータルに盛られ深まった晩秋をイメージさせる。空いた小腹の慰めともなるだけの量もある。続いては椀物、鱶鰭と鮑の変わり椀でゴージャスな印象がした。酒は福島の純米「写楽」、温燗で頂く。次が懐石の手順を踏みお造り、慶長大判を模した黄金色の漆器に盛り込まれたこの日の魚は何れも抜群の味わいであった。合わせた酒は山形の純米吟醸「吟遊詩人」と岐阜玉泉堂酒造の「禮泉」、何れも冷酒で頂いた。そのあと、お凌ぎの鯛と古代赤米の飯蒸し、銀鱈の西京焼きと料理が続く。深い緑の「織部」の器が中々に素敵であった。酒も愈々進み、奈良の「篠峯」から宮城の純米吟醸「伯楽星」に移行する。無論料理も移行して焚き合せから蟹と白子の酢の物と

Koichi Toshiokaさんの行ったお店

北新地 湯木 新店の店舗情報

店舗基本情報 修正依頼

TEL 06-6348-2777
ジャンル
  • 日本料理
  • 割烹・小料理屋
  • 刺身
  • 懐石料理
  • ゼリー
営業時間
定休日
予算
ランチ
~4000円
ディナー
~20000円
クレジットカード
  • Amex
QRコード決済
  • PayPay

住所 修正依頼

住所
アクセス
                                        ■駅からのアクセス                        
                JR東西線 / 北新地駅 徒歩3分(240m)
大阪メトロ四つ橋線 / 西梅田駅 徒歩4分(280m)
京阪中之島線 / 渡辺橋駅 徒歩4分(280m)                        

                        

座席 修正依頼

席数

60席

カウンター
喫煙

全面喫煙可

※健康増進法改正に伴い、喫煙情報が未更新の場合がございます。正しい情報はお店へご確認ください。
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個室

2人用 4人用 6人用 7人用以上

サービス・設備などの情報 修正依頼

お店のホームページ https://www.kitashinchiyuki.com/

06-6348-2777