
神楽坂まる富は、神楽坂の坂を登り切った所に在る和食店だ。 カウンターと個室2室の店内は、簡素だが凛とした雰囲気。我々は調理の様子が見えるカウンターを選んだ。ジャズが低い音量で流れている。 座附 冷やし茶碗蒸し 海胆めかぶ花穂 美味出汁ジュレ 海胆やめかぶなど複数の食材が、滑らかかつ微妙に異なる食感を紡いでいる。 椀 清汁仕立て 毛蟹真薯姫竹 木の芽 出汁が良かった。薄口ながら印象的。丁寧に解した毛蟹真薯の食感も素晴らしい。 造里 金目鯛 アオリ烏賊 鰹 藁焼き 行者大蒜 造りは二皿供される。 金目鯛とアオリ賊は素材の質の高さを感じさせる。 鰹は、藁焼きする様がカウンターから眺められる。かなりの量の藁を使って、かつ焼きすぎないように気を付けながら、香りを付けていく。行者大蒜の苦味が、味に複雑さを加えている。 焚合せ たい子 筍 若布 鯛の稚魚は初めて食べた。上品な味わいが凝縮されている。筍は軽く揚げて、食感に変化を加えている。 揚肴 岩手 天然山菜 タラの芽 こしあぶら こごみ 乾略富来 檸檬 幾つかの山菜を揚げて、苦味を楽しむ。ミシュランの星を取ってから外国人観光客が増えたが、山菜を説明するのに苦労すると、女将は苦笑いしていた。 肉肴 和牛ヒレ肉 炭火焼 山椒たれ 花山椒 しどけ酢味噌和え 親方(と女将が呼んでいた)の実家が精肉業を営んでいるそうで、そこから仕入れた上質な牛肉。花山椒の苦味や香りが味に変化を与えている。 食事 鯛 炊き込みご飯 香の物 味噌汁 鯛を贅沢に盛り込んだご飯も美味しい。食べきれなかったので、折に入れてお土産にしてもらった。 デザート くず餡玉 さくらんぼ 枕杷 デザートはアッサリとした味。 料理は奇を衒わず、正攻法で上質。手数が掛かっている。女将の接客はとても丁寧。