Gastronomie Saule 柳家


予算
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最寄駅
名古屋市営地下鉄東山線 / 栄駅 徒歩5分(350m)
ジャンル
イタリア料理
不明

口コミ(2)

    【 ヴィエ・ディ・ロマンスの会 】 スロベニアとの国境にほど近い、フリウリの丘陵地帯にそのメゾンはある。北イタリアの至宝と言われる白ワインは鮮烈だ。5Lのマグナムボトルから注がれる黄金色の液体を口に含むと、ドロミテ渓谷から流れてくる涼冷な風が、垣根作りの畑を吹き抜ける香りがする。それがヴィエ・ディ・ロマンスのシャルドネだ。凝集された果実味は紳士的で、素直で余計なデコレーションがない。シンプルで実直なる農業の産物である、とそのワインは言う。 柳家のイタリアンの個室には、沢山のグラスが美しく並べられている。ヴィエ・ディ・ロマンスの会は、北海道産ウニのカッペリーニから幕が開けた。実は、北海道の南端とフリウリの緯度は丁度同じだ、とソムリエが言う。私はシチリア名物の、ウニのパスタのことを思い出していた、タオルミーナという美しい断崖絶壁の街の名物だ。 料理もワインも、そのどちらも”土地”を知っている方がさらに味わい深いと思っている。風景が異化する話を少し前に書いたが、これはワインの特性なのかもしれない。果汁を圧搾するという、極めて土地の個性が反映される酒でもある。ここは、名古屋であってフリウリでもあるのだ。私のイタリアで過ごした幾ばくかの記憶は、味の構成要素の一部を支える、知識による肉付けとなる。 ワインは土着品種のフリウラーノが注がれ、続いて、ピノグリージョの飲み比べとなった。ヴィエ・ディ・ロマンス2019のものと、テルチッチの2017。同じフリウリで同じぶどうの、そこにある明確なる差を楽しんでいると、この日最も印象的な一皿がサーブされた。 ヴェネト産白アスパラゴ、ホタテのカダイフと生ハム、サマートリュフ。 私はヴェネトでアスパラを食べたことがないが、そこは一時期、足繁く通った町である。この季節のドイツといえば、出荷禁止時期を開けた”シュパーゲル”がそろそろ町のマーケットに出て来る頃だろう。人々はその解禁日を待ち望み、良い白ワインを買い寝かせ、その日を楽しみにする。ドイツより南に位置するヴェネトでは、少し出荷時期が早いのであろうか、ヴェネトの北、パッサーノデグラッパは、グラッパ以外にもこの、シュパーゲルが名物なのだ。(そして、ディーゼルのデニムも有名である) そうした夢のような一皿がふるまわれ、ワインはソーヴィニヨンヴランの2019と2009の飲み比べ、という垂直に、平行にと自由に行き交う。封じ込められているのはテロワとそれに付随する時間軸だ。桜エビ、そしてウサギ。 最後に抜栓された白ワインは、ドゥトゥン。ラベル違いからスペシャルキュベであることが明示されている。なるほど、これは最初に飲んだシャルドネと、先のソーヴィニヨンブランがそれぞれ50%のアッサンブラージュだった。 これは、完全にソムリエの勝利であり存在価値であろう。これだけの構成をするのに輸入元もかなり頑張ってくれました、とのことだが。我々はヴィエ・ディ・ロマンスの核心を体感しているのだ。様々な方法で立証されていくのは、現当主であるジャンフランコ氏の人そのものである。 この会を開いてくれた友人は、大阪の当時カンティネッタバルベーラの森ソムリエがジャンフランコ氏と親交が厚く、一度飲んで完全に惚れ込んでしまって今に至るのだそうだ。私の大好きなワインをみんなが好きになってくれると嬉しい、と話してくれた。この、森ソムリエこそ現、森サンジョベーゼのソムリエであり、イタリアワインの普及に尽力されている方である。 今は作られていないピノネロ、そして最後にルーチェのマグナムボトル。イタリアの現代的象徴、スーパータスカンが抜栓され、テーブルの上はそれはまるでイタリアの、何かとても良いことがあった日のホームパーティのようだな、と思った。

    ズドンとストレートを打ち込んでくるお料理と、変化球を巧みに使ってくるお酒たち。そんな感じ! キラキラと彩られながらも、ちゃんと自己紹介ができるというか。説明されながら、「ああ!この子がそうですね?」と誰がお皿の上にいるか分かるお料理たち。ナチュラルメイク? テンションが確かに上がるのに、ホッとします♡ 対してお酒、私が来店する日より前に「変わった味のウイスキーとかが好みで…」と会話のなかでソムリエにお話ししていたせいでしょうか?「変わった感じで合わせていきますよ!」と嬉しすぎるお言葉! おおお?となるものの、じわーっと染みていくようなマリアージュ(言ってみたかった笑)。 一人でカチ込んだ私めに二人がかりでたくさん構ってくださり、最初から最後まで最高の時間でした♡♡♡ 野々山シェフのお料理、またどこかでいただきたいなぁ…… ごちそうさまでしたー!!

Gastronomie Saule 柳家の店舗情報

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予約・問い合わせ 不明
ジャンル
  • イタリア料理

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住所
アクセス
                                        ■駅からのアクセス                        
                名古屋市営地下鉄東山線 / 栄駅 徒歩5分(350m)
名古屋市営地下鉄名城線 / 久屋大通駅 徒歩6分(460m)
名古屋市営地下鉄鶴舞線 / 丸の内駅 徒歩7分(510m)                        

                        

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利用シーン おひとりさまOK、おしゃれな

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最初の口コミ
Anna Jinno
最新の口コミ
akira i
最終更新

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