箱根付近で自然薯料理が食べたいと思って探したところ、いくつかある蕎麦や和食の店の中から箱根湯本駅近くにある自然薯蕎麦のこちらに伺うことにしました。湯本駅のそばに本店と新館の2か所に店があるので、駐車場がある新館に行くことにしました。新館はメインストリートからは奥まったところにあり駐車場はさらにその奥、係員に誘導されるまま「3ナンバー車ではまず無理」と思わせる恐ろしく狭い路地を進み、お目当ての店の前を通り越してようやく駐車場に到着です。駐車場に着くまでにクランクがあるので、小回りが効く車種でないと大変なことになりそうです。駐車場は平置きなので、入ってさえしまえば後は帰りの道の狭さだけ心配すればよいですね(^ ^;) 新館は2階建てで2フロアあるので本店に比べてかなり大きく、場所も奥まっているのでそれほど混まないで入ることができました。通されたのは2階、箱根湯本を流れる渓流を見下ろせる眺めの素晴らしい場所であることがわかります。 自然薯蕎麦とはそば粉と山芋、卵、少量の小麦粉を混ぜ合わせて水は使わない製法の蕎麦です。つなぎに山芋を使うので、時間がたっても蕎麦がのびないという特性があるそうです。こちらの蕎麦はすべて自然薯蕎麦を使っていて、その中から 温かいとろろ蕎麦の 山かけ蕎麦 1000円、連れは 冷たいとろろぶっかけ蕎麦である 貞女 1000円 をいただきました。もちろん蕎麦にかかっているとろろも自然薯で、やや薄黄色がかったキメの細かさが印象に残ります。卵黄、刻み海苔がのった山かけ蕎麦は、卵黄をほぐして混ぜ混み、ツユに少し沈めてから蕎麦をたぐっていただくと、そののど越しの軽やかさに驚きました。これほどまでにしなやかで肌の細かい蕎麦は見たことがないです。温かいツユに浸っていますが、なるほど、自然薯を練りこんだ蕎麦はしなやかさをいつまでも保ち続けているように見えます。ツユは甘さを抑えたキレがあるもので、ねっとりとした卵黄ととろろとツユが混ざると、かえしと山芋の風味が一体となって増して味に深みが出て、のど越しの良い蕎麦とともに完食でした。 こちらは昭和9年(1934年)創業の蕎麦屋で、店名の「はつ花」は浄瑠璃『箱根霊験躄仇討』に描かれた「貞女 初花」にあやかってつけたとのことです。だからお品書きにも「貞女」という名前の蕎麦があるのですね。現在は二代目に代がわりしているそうですが、蕎麦の製法は創業から変えておらず、あのしなやかな蕎麦はこれからも私たちの喉を楽しませてくれると思います。帰り際に本店の前を通りがかったら、15時近いのに待ち行列が3重になっていました。本店が混んでいるときは新館を覗いてみるとよいかもしれません。次回は電車で気候がよい時期にふらりとこの蕎麦を食べに出かけたいですね。 #自然薯蕎麦 #老舗の蕎麦
カウンター席あり
禁煙
クレカ決済可
ランチ営業あり
おひとり様OK
自然薯と卵と蕎麦粉のみで打たれた蕎麦が人気のお蕎麦屋さん
箱根湯元駅から徒歩6分の場所にある「はつ花 新館」。箱根では名店との呼び声高い老舗の蕎麦屋。自然薯と卵と蕎麦粉のみで打たれた蕎麦は地元民だけではなく観光客をも虜にし、連日大行列ができている。スルスルと喉を通り過ぎる食感はクセになること間違いなし。


























