
絶妙な火入れで仕上げた半レアの和牛や鮪の天ぷらを楽しめる。 店は銀座コリドー街から一本裏に入った静かな路地に位置する。 高級日本料理店のような端正な外観は、銀座という立地にはよく馴染むが、路地裏に佇むその姿にはわずかな違和感とともに強い存在感がある。 店内は白木を基調とした空間。 厨房を囲むように配置された円弧状のカウンターが美しい。 白衣のスタッフが落ち着いた挨拶で迎えてくれる。 鮪にするか和牛にするか迷ったが、この日は肉を選んだ。 ――― ▪️黒毛和牛カタサンカクのレア天丼 3,850円(税込) 《天ぷらの内容》 ・黒毛和牛カタサンカク(ミルフィーユ状のロール仕立て) ・肉厚の椎茸 ・ヤングコーン ・赤玉ねぎ ・フリルレタス ・人参のかき揚げ ――― 天ぷらは注文後、目の前で一つひとつ丁寧に揚げられ、丼に盛られていく。 すべてを盛り付けたあと、醤油ベースのさらりとした甘辛いつゆがたっぷりとかけられて完成。 つゆは衣だけでなく少なめのご飯にもよく染み込む。 まずは黒毛和牛カタサンカクから口に運ぶ。 薄切りの肉を幾重にも重ねて巻いたミルフィーユ仕立て。 衣の中から、柔らかく旨みの強い赤身肉が現れる。 重なり合った肉の層から肉汁がじんわりと染み出し、つゆの甘辛さと合わさって味わいが深まる。 野菜の天ぷらも、それぞれの素材の持ち味を活かした絶妙な火入れ。 衣はサクッと軽く、野菜は瑞々しさを保っている。 途中でガリと大根で口を整え、最後は締めの一杯へ。 別椀に残しておいたご飯と天ぷらを取り分け、だし汁をかけてお茶漬けにする。 つゆの旨みとだしの香りが合わさり、さらりと食べられる締めにふさわしい味わい。 ご飯は控えめな量で、食後は腹八分目ほど。 もう少し食べたくなるほどだが、肉の質と完成度を考えると満足度は高い。 もし鮪と和牛の合盛りがあれば、さらに楽しみが広がる。 銀座らしい価格設定ではあるが、より手頃なメニューも用意されている。 まずはこのレア天丼で、半レア天ぷらという新しい体験を味わってみてほしい。