巧みなスパイス使いと素材選びが光る妄想系カレー専門店
モヒカンパンク兄ちゃんが八百屋のおっちゃんと世間話をして、古着で着飾ったストリート系美大生女子が居酒屋でバイトする高円寺。国籍や文化に境界線のない、「人種のるつぼ」と言われる高円寺に、ジャンルを超越した越境庶民系カレー専門店があります。 お一人様で行ってきました。 2026年5月3日 日曜日 18:08 *3種のダルカレーの越境ミールス ・豆とギーのカレー ・豆とタマリンドのカレー ・豆とバジルのカレー ・新男爵芋のサブジ ・いんげんと日向夏のアチャール ・エリンギとハーブのエチュベ ・豚スペアリブのアドボ ・ココナッツえごまふきのとうのチャトニ *TP 麻婆肉味噌 *痺れる〜チャイ(アイス) 3種のダルカレーの越境ミールス ダルカレー3種類をベースにアチャールやサブジなど多彩な副菜も加えてミールス風にした一皿。トッピングに麻婆肉味噌もプラスしてみました。 このダルカレーは、同じ豆なのに3つの顔を持っています。豆とギーは、澄ましバターのナッツのような香ばしさと丸いコク。豆とタマリンドは、果実のようなまろやかな酸味が、豆の甘さをきゅっと締めている軽やかな味わい。 豆とバジルは、青々とした香りで華やかな風味。まず単独でひと口ずついただくのがベストです。スパイスはパウダーではなくホールをそのまま。ギーのコク→タマリンドの酸→バジルの香り、と3皿がリレーするように重なっていきます。バスマティライスと混ぜることで、さやに香りや風味が厚くなり、そこに副菜を加えることで毎回違った美味しさが生まれます。麻婆肉味噌は醬のコクと麻の爽やかさがアクセントに最高でした。 〆は痺れるチャイでピリピリ。 美味しく完食いたしました。 『ネグラ』は、2016年9月にオープンした妄想カレーと越境庶民料理店。ベースとなるコンセプトは「妄想インドカレー」で、インドでは使わないようなスパイスや食材もふんだんに使う点がポイント。しかし、「妄想インドカレー」のキャッチーさゆえに世間の期待値と自分たちのやりたいことのバランスが難しくなり、国や食材にとらわれない現在のスタイルへと進化。「妄想インドカレーと越境庶民料理店」と名乗るようになったのです。店を切り盛りするのは、オーナーシェフの「大澤 思朗」氏と妻の麻衣子さん。大澤氏は、元々伝統的でかっちりしたイタリアンの世界で腕を磨いてきた方で、音楽イベントのケータリングで自由な料理の世界に衝撃を受けカレーへ。スパイスをもっと知りたくて塩とコショウの専門店でも働き、産地や鮮度で香りが変わることにハマる。2012年頃から、カレーにオリジナリティを加える挑戦をスタートさせ現在に至る感じ。大澤氏は、DJプレイ、音楽ライブ、アートライブ、雑貨販売など音楽や個人商店、食、酒を組み合わせたバザール「チリチリ酒場」を各地で開催しており、2023年2月には「チリチリ酒場」として台北へ、同年には台湾・高雄の「台湾テクノロジーカルチャーエキスポ(TTCX)」にも出店。『ネグラ』は、音楽・カルチャーとの関わりが深いお店なのです。 野菜は毎日八百屋に足を運び、会話をしながら季節の野菜を仕入れ、その結果によって都度メニューを考える即興スタイル。スパイスは香りの強いパウダー状ではなく、ホールのまま使用。 野菜のやさしい味を活かし、「じわっとくるスパイス感」を狙っているとか。 お店はもはや異世界、良い意味で高円寺らしい雰囲気。映画のポスターやオリエンタルな雑貨が飾られサブカル感が漂っています。 伝統的なインドカレーではなく、楽しみながら独創性を120%発揮して自由に作り出されるネグラのカレーは、食べるほどに体に染み入る優しい美味しさ。 高円寺の2つの商店街「純情商店街」と「PAL商店街」(*PALとは「友達」や「仲間」を意味しています)。その名前からは、人との繋がりを大切にしている街との印象があるのですが、そんな高円寺にピッタリな自由で優しいカレーです。もちろん、高円寺の住人でなくても歓迎してくれますよ。一見するとカオスな雰囲気ですが、カレーも人も優しいお店です。 とってもおすすめ。 #高円寺グルメ
写真と本文をすべて表示

























