【娘の食べある記】
長谷の住宅街に佇む鎌倉 北橋へ。 築100年を超える旧加賀谷邸を活かした空間で、和館では蕎麦、洋館では珈琲を楽しめるお店。長谷駅から徒歩6分ほどですが、門をくぐると観光地・鎌倉の喧騒から少し切り離されたような時間が流れています。 今回は冷たい蕎麦を中心に。 鴨の蕎麦は、澄んだつゆに細打ちの蕎麦。しっとり火入れされた鴨がしっかり存在感を見せながら、全体はあくまで端正。もう一品は、焼き茄子と湯葉の冷たい蕎麦。香ばしい茄子、とろりとした湯葉、茗荷の香味が涼やかなつゆによく合います。 天ぷらは衣が軽く、素材の甘みを邪魔しない仕上がり。だし巻き玉子も余計な主張がなく、日本酒の蕎麦前としてちょうどいい。 合わせた日本酒は「磐城壽 純米吟醸」。小鉢をつまみながら一杯、そして蕎麦へ。この流れがこの店にはよく似合います。 北橋は玄蕎麦の殻剥きから手打ちまで店内で行うという、蕎麦そのものへのこだわりが明確な店。 ただ、印象に残ったのは料理だけではありません。 古い木の質感、縁側、手入れされた庭、隣接する洋館。鎌倉らしい建物の記憶を残しながら、現在の店としてきちんと成立させている。この空間でゆっくり日本酒を飲み、蕎麦を手繰ること自体に価値があります。 料理だけを目的に訪れても満足できますが、「鎌倉で昼をどう過ごすか」まで含めて選びたい一軒。 観光地の人気店というより、季節を変えてまた訪ねたくなる蕎麦屋でした。 #娘の食べある記
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