風薫る季節の柏餅♬ 1年の中で一番好きな季節。 自分が生まれた穏やかな季節。 そして一番好きな食べもの「柏餅」の季節♬♬ 「柏餅」は、5月5日の端午の節句(こどもの日)に欠かせない、上新粉の餅で餡を包み柏の葉で巻いた和菓子です。 その由来は、柏の葉は春に新芽が育つまで古い葉が落ちないことから、家系が途絶えない、子孫繁栄と、縁起をかついだもの。 子どもの健やかな成長と長寿を願う意味が込められています。 「柏餅」は子孫繁栄の象徴ですね。 一般的には「こしあん」や「つぶあん」が主流ですが、東日本では「みそあん(白みそを混ぜた甘じょっぱい餡)」もよく見かけます。 餅生地については、「こしあん」は白い餅、「つぶあん」は蓬(よもぎ)を練り込んだよもぎ餅、「みそあん」は薄紅色の餅のパターンが多いかな。 柏の葉の香りがたまりません。 青っぽいような、しっとり重く広がる甘さのような。 独特の「青い香り」や「柏香(かしわこう)」と呼ばれる、爽やかで奥深い香りを餅に移し、殺菌や保湿効果で品質を守る役割があるとのことです。 さて、今回の「柏餅」は京都「鶴屋吉信(つるやよしのぶ)」のものとしました。 その商品名は「道明寺製柏餅」です。 「鶴屋吉信」は、1803年(享和3年)に京都は西陣で創業した200年以上の歴史を持つ京菓子の老舗です。 ■ 道明寺製柏餅 こちらの「柏餅」の餡を包むのは道明寺風の餅米です。 はい、「鶴屋吉信」の「柏餅」は珍しい "道明寺製" なのです。 まんまるで可愛い「柏餅」。 丹波大納言小豆と北海道小豆とをブレンドした「粒あん」、北海道小豆の口あたりなめらかな「こしあん」をそれぞれ、もちもちの道明寺で包みました。 それぞれを柏の葉の色で区別をしていて、青い葉の方が「粒あん」、褐色の葉の方が「こしあん」です。 珍しい形状ながら、上品な「道明寺製柏餅」はあっさりとした食べ口です。 上質な餡とともにざくざくと食べる食感。 その食感がまた変わっていていいですね。 ちなみに餡は力強く、しっかりその奥深い味わいを堪能できます。 もちもちの "道明寺" と、優しい甘さの "餡" が織りなす、こだわりの味わいを楽しみました。 ❶こしあん 口に含めばひと噛みで餅生地の中からこしあんが溢れ出して、粘り気のある道明寺を覆うように混ざり合って、口の中を満たしてくれます。 「こしあん」が上品すぎます。 ❷ 粒あん 道明寺そのものの旨味や甘味を堪能しつつ、徐々に滋味深い粒あんの甘味と混ざり合っていく感覚が素晴らしいです。 「こしあん」とは異なり、皮のシャキシャキとした食感や豆のほっくりとした質感をしっかりと感じられ、素朴とも言える印象です。 いずれも、道明寺がほろほろとほどけていくような感覚が珍しいかもしれません。 上品ですが、シンプルに食べやすい甘味は安定感がありますね。 とにかく素晴らしい出来栄え。 はじめは「餅部分が道明寺とはどういうこと?」と懐疑的だったママも驚いてしまうレベルの高さ。 かなり美味しいです。 餅生地に柏の葉の香りは移っていませんでした。 ちなみに、個人的に信用できる情報源としていたものに、日経紙のライフスタイル専門サイト「NIKKEISTYLE」がありました。 その2014年5月に「専門家推薦 端午の節句に食べたい、かしわ餅10品」があって、4位に「野趣あふれる道明寺」として紹介されていました。 粗い米粒のような形状の道明寺で餡を包んだ「柏餅」。 道明寺とは水に漬けた餅米を蒸して乾燥させ、粗びきしたもの。 「野趣あふれる風合い。道明寺、あん共にざくざくした食感が心地よい」と評されていました。 ちなみに、「柏餅」と並んで、「ちまき」も節句に食べる定番の菓子だそう。 「ちまき」は餅や餅米を笹の葉で巻き、井草で縛ったものです。 奈良や平安時代に中国から伝来したそうで、都があった近畿で広まったとのこと。 「柏餅」よりも歴史は古く、江戸時代後期の風俗や事物を記した「守貞謾稿」には、京阪では初節句に「ちまき」を親族や親友に配り、2年目以降は「柏餅」を贈るという記述が残っているそうです。
写真と本文をすべて表示春の訪れを感じる和菓子で季節を楽しむ京都の味わい










