串挙げは関西人の好むところである。天婦羅も良いが上品に過ぎる。また天婦羅は種も仕掛けもない真っ向勝負の感じがあるが、串揚げの方は一次加工の段階でタネに色々な仕掛けが出来て衣の中に秘密を隠匿する点で秘密主義の揚げ物という感じが強い。小生の場合、才巻と穴子は天婦羅、鱚と烏賊は串揚げに軍杯を挙げるタイプであるが、天婦羅にはかき揚げ、串揚げには鶉の玉子やカマンベール、餅などといった最終兵器を互いに有するため、結論的には何方も大好きと言うしかないのが実態である。さて、曽根崎界隈で現在小生が通う串揚げ屋は「知留久」、「串あれ」、「串かつじゃんじゃん」の三軒である。北新地などへ行けば「凡」を始め美味い串揚げ店は幾らもあるが、値段も高く串揚げ本来の気楽さが欠如しているので、大衆串揚げの美学を重んずる小生には曽根崎界隈の店に肩入れするのが当然なのである。此の三軒のうちでは「知留久」が老舗の分だけ貫禄もあり味も抜きん出ているが、中にいる職人達の老化が酷く、偉そうさと面倒臭さが顔に出ていてサービス面に問題が多い。一番安いのは無論、阿倍野じゃんじゃん横丁から出店してきた「串かつじゃんじゃん」である。此処は所謂二度漬け禁止のしきたりを守る正統的大衆串揚げ店であり、安っぽい見かけに反して味もサービスもなかなかしっかりしていて好きだ。出汁巻の串やたこ焼きの串揚げは此処にしかないため良く利用している。件の「串あれ」であるが、この三店の中で味も値段も中庸を得た店である。昔モーゼが串あれ〜と叫ぶと串が出てきたなどという話はないがこの店の店名の「あれ」の部分が何を示すのかだけ一度店長に伺ってみたいものである。因みに此方の店長は「知留久」出身、野球で鍛えた体育会系好漢である。串を揚げる要領にも長けているし、愛想も良いのでカウンターに座っても楽しく寛げ、美味しく熱々の串が頂けるのである。コースもおまかせ、葵、旬菜と量に応じて三種類あるが一串80円から450円、約40種類のタネがあるので好きなモノだけ集中的に頂くのも良いだろう。此方の才巻や鱚は高級店にも負けない位美味く、小生はこれらと牛フィレ、サーロイン、鶉、カマンベールは何時も頂くことにしている。深夜の営業がこの辺りにしては比較的早く午前1時迄というのが小生等深夜族にとっては玉に瑕だが、フツーのサラリーマン相手ならこのくらいの時間で良いのかも知れない。ビールやハイボールを飲んで3000円程度という値段設定もサラリーマンに嬉しい優良店であると言えよう。
口コミ(5)
オススメ度:83%
口コミで多いワードを絞り込み
【お初天神の路地の美味しい串揚げ】 たこ焼きからの2軒目でこちらへ。串揚げと言えば、だるまでしたが、お初天神をウロウロし、見つけたこちらへとりあえず入店。 地元の常連さんばかりで賑わう店内です。「何本くらいイケるお腹ですか?」と聞いてくれて、お任せで串を出してくれる好きな感じの接客。肝心の串揚げも、変わり種含めてとても美味しく、種も大き目なので、とても満足。5本とビールで2000円ちょっと。混みすぎない感じも最高です。
#東梅田 #串かつ
ストップかけるまで順番に出てくるタイプの串カツ屋さんです。