粟餅所・澤屋の帰りにふと目に入った和菓子屋さんです。 色んな和菓子のバラ売りメインな町の小さな和菓子屋さんですが目を引いたのがみたらし団子です。湯煎の中はタレで満たされておりそこに団子を刺してるというよくあるタイプで、注文するとそこから取り出してくれるので常にアツアツ。トレーに詰められたみたらし団子からは湯気が上がってて今の時期にうってつけです。 タレは薄目で味付け自体もあっさり気味。見た目は頼りなく映りますが、このお店のみたらし団子や三色団子は弾力が強いという特徴があります。名店クラスのみたらし団子はキメ細かく非常に柔らかい物だったりしますが、逆にその柔らかさが仇となり歯の裏にこびりついたりする事もありますが、歯にこびりつく事なく餅自体の歯応えを楽しめるのは嬉しい。 何よりみたらし団子は1本60円です。 この内容でこの値段なら文句のつけようがありません。 更に何となくで買った抹茶大福や豆大福もなかなかの伏兵ぶり。どちらも非常に柔らかく仕上げられたお餅で中の餡はギッシリ。特に抹茶大福は切った瞬間に抹茶ペーストが溢れてくるくらいで、充填穴があったのでペーストは後入れだからこその滑らかさです。抹茶餡と抹茶ペースト、二つのホロ苦さが爽やかで清澄な時間を演出します。また豆大福も塩気がバッチリ効いていてなかなかの完成度。それでいて手頃な値段、いい仕事してますよ。 店頭で物色中も店員は私に気付かず作業場で真剣に餅を包んでましたし、内容的には他の名店クラスにも決して引けはとりません。シャッター街の進む商店街の一角にある小さなお店でしたが小さいなりにも確かな実力を秘めた和菓子屋さんはまさに京都の力強さを垣間見せてくれます。京都を代表するような洒落た和菓子はないけれど等身大の日常を提供してくれる、そんなお店です。ごちそうさまでした。 #サッと買って #サッと食べられる #お手軽で #安い
口コミ(1)
オススメ度:70%