【ワインとチーズとお肉フェスの会場で…②】 ボスケソ・チーズラボが紡ぐ信州の記憶! 賑わうフェス会場のバス停近く。華やかな装飾のテントが並ぶ中で、驚くほどシンプルで、すっきりと飾り気のない佇まいのテントを見つけました。 その静かな佇まいにどこか惹かれ、手元にある赤ワインに寄り添う一品を探していた私の目に、飛び込んできた言葉。 『信州の地域資源に着目したチーズ作り』 この一文に心を強く揺さぶられ、私は引き寄せられるようにその白布の前に立っていました。そこが、佐久市春日に拠点を構える『Bosqueso Cheese Lab.(ボスケソ・チーズラボ)』との出会いの場所でした。 ◾️信州の恵みをそのままに。看板に込められた物語 並べられた美しい熟成系チーズの数々を前に、今回は赤ワインの豊かな渋みに合わせて「白カビ」の熟成チーズをチョイスしました。 看板に書かれたメッセージを読み進めると、彼らのチーズ作りへの深い愛情がじわりと伝わってきます。 「チーズを通じた地域貢献」を掲げ、地元の温泉水や日本酒の酒蔵の乳酸菌を発酵に用いるなど、まさに長野・佐久の土地だからこそ生み出せる豊かさを発信しているラボ。その誇りと情熱が、飾り気のないシンプルなテントの奥に満ちていました。 ◾️ひとくちの芸術。滑らかさとコクの完璧な調和 パックを開け、そっと木のスプーンを入れます。すくい上げたそのひとくちは、白カビの清々しいベールを纏いながら、内側からとろりと溢れんばかりに熟成を深めていました。 口に運んだ瞬間、その驚くほどの滑らかさに言葉を失いました。 舌の上で儚く、優しく溶けていく至極のテクスチャー。しかし、消えていくのと入れ替わるように、驚くほどディープで重層的なコクが、波のように押し寄せてきます。ただ濃厚なだけではない、土地の自然の清らかさを内包したようなピュアな余韻。それは、用意していた赤ワインのフルーティーな酸味と渋みを最高に引き立て、完璧なマリアージュを奏でてくれました。 ◾️この土地に生きる贅沢を感じて 「ボスケソ」の白カビチーズが教えてくれたのは、単なる美味しさを超えた「信州の風土そのものを味わう」という贅沢でした。 地域の資源を大切に見つめ、実直に、丁寧に作られたチーズ。あの飾り気のないシンプルなテントの中で出会った一品は、まさに信州の大地が育んだ「食べる芸術」でした。ワインを傾けながらそのコクに浸る時間は、この地を訪れた喜びを何倍にも膨らませてくれる、本当に感動的なひとときとなりました。
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