更新日:2022年04月20日
奥の席に通される時、日本酒の冷蔵庫の上に津本式x堺孝行の包丁の箱がさりげなく置かれていた。 津本式、、、それは釣った魚をいかに捌くかというアングラー側目線で、至高と呼ばれる血抜きメソッドである。魚の味は血抜きで全く変わる。当然捌き方でも味は変わる。津本式は非常に論理的であり、明確に魚を良い状態に持っていくことを可能にする素晴らしいメソッドだ。 店主は、津本式を知っている。これは魚を食べるのが楽しみである。 ビールを飲んでいる間に全員が到着してお料理がスタートした。私は日本酒に切り替えて迎え撃つ。雲子玉〆から始まるそれは、碗物に白味噌のお雑煮を持ってきた。まだ抜けきらぬ正月に鼻腔をくすぐられていたら、八寸はさらに雅な迎春である。 素晴らしい。 素材の使い方も実に若々しく闊達で、衒いがない。これを総じて良い塩梅、と説く。手間隙をかけて仕込まれた類のものは、例えば自家製のカラスミだとかは、心が少し震える旨さだ。筋肉と仕込みの丁寧さが人を裏切る事はない。そう、友達が年末に風呂で呟いていたが、まさに、アレである。 全速力にてラストまで突っ走る体力と疾走感。
天神橋筋六丁目駅の周辺駅を選び直せます