
京都からJR湖西線の新快速で30分ほど、近江舞子駅から歩いて5分。目の前に琵琶湖が広がり、背後には比良山系が連なる湖畔の宿が「ホテル琵琶レイクオーツカ」だ。1987年開業の全28室という小さな宿で、2024年の夏に大規模リニューアルを実施し、「リトリートホテル」として生まれ変わったのだそう。 部屋に入ってまず目を奪われるのが窓の外。部屋によっては琵琶湖が大きく見渡せて、これだけでも来た甲斐があると思わせる。窓際にはマッサージチェアも置かれていて、「ここで何もしない時間を過ごすのが正解なんだろうな」という気分になってくる。 温泉は大浴場と貸切の家族風呂。露天風呂はないのだが、そのぶん内湯でゆっくりと身体を伸ばせる。ラジウム鉱石を使っているそうで、湯上がりの感じも良い。館内には卓球台もあって、グループで訪れるならこれがまた盛り上がるよね。 そして「閑雅の庭」。回遊式の日本庭園で、手入れが行き届いている。食事の前後にぐるりと歩くと、それだけで気持ちが切り替わる。自然に触れられるのは、この立地の宿ならではだ。 夕食は「近江おもてなし会席」。この日は盛夏の献立だった。 ・旬菜:近江の一品 たてぼし、じゅんさい 赤もく 生姜酢、ホワイトコーン寄せ 合鴨ロース、海老 ・炊合せ:茄子胡麻かけ 粟麩 冬瓜 三度豆 ・御造里:旬のお造里盛り合わせ ・御吸物:鰻と三ツ葉の真薯、短冊大根、針生姜 ・中皿:季節の焼肴 ・籠盛り:天婦羅三種盛り合わせ ・台の物:近江牛ロースステーキ 野菜添え ・御食事:比良棚田米 とにかく和の感じがきれいに通っていて、一品ごとに滋賀の素材が置かれている。特に良かったのが台の物の近江牛ロースステーキ。これが自分で焼くスタイルなのだが、めちゃくちゃ美味かった。好きな焼き加減で仕上げられるのがいいんだよね。 さらに、滋賀の地酒が揃っているのも嬉しい。近江牛にも、出汁を効かせた料理にも、日本酒がよく合う。「これは日本酒で行くしかないな」と早々に決まってしまった。 朝食は「湖国の朝食」。籠盛りに滋賀県産の野菜サラダ、近江牛のしぐれ煮と八幡蒟蒻、近江野菜と湯葉蒟蒻のお浸し。そこに豆乳鍋の小鍋、琵琶マスの味醂干しと鮎の一夜干し、出汁巻き玉子、枝豆信田巻き、蜆の味噌汁、そして比良棚田米が続く。朝からしっかりと和の献立で、これがまた良い(お腹いっぱいになるけど)。琵琶マスや蜆といった湖の幸が入るのが、いかにも湖国らしい。 食事も温泉も庭も、全体を通して「ゆっくり過ごす」ことに徹している宿だ。琵琶湖を眺めながら、何もしない時間を過ごしたいときにぴったり。 関東IT健保経由だと安くで泊まれるよ。