食房べに家

しょくぼう べにや

予算
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最寄駅
長野電鉄長野線 / 延徳駅 徒歩9分(690m)
ジャンル
定食
不明

口コミ(4)

    どうにもご年配者・お年寄りに弱いのだ。70歳代後半より上の方と出会うと、妙に手を出したくなってしまう。これは家内の父親、すなわち義父と伯母との関わりから来ている。そもそも長野に来たのが、そばにいてやりさえすれば、彼らに何かが起きても対応できるであろうと考えたからであったし。 ⁡ したがって、伯母と過ごした6年ちょっと、義父と過ごした12年長の期間は彼らと子どもを中心とした生活であった。だからといって、伯母の最後の数年を除いて大して手がかかった事もないし、両名とも性格のよいつきあいやすい人だったし、私も大好きだったから特段のトラブルもなく過ごすことができた。 ⁡ そんな経験があるものだから、どうも似たような世代の方と接すると気になって仕方がない。ばちばちに凍った道路をゴミ出しによたよた歩くおじいちゃんや、溶けた雪の中立ち往生しているおばあちゃんを手助けして変な顔をされたり。どうにも困ったものだがやめられないとまらない。 ⁡ ⁡ 「食房べに家」 中野の激安食堂に久しぶりにお邪魔した。開け放った窓からは明るい日差しと風が入り込んで心地よい。壁には黄色の短尺メニューが大量に掲示されている。 ⁡ ・超うす切りハムカツ定食 ・サバ缶詰(水煮)定食 ・くずキャベツハム炒め定食 ⁡ 『超うす切りハムカツ』、『サバ缶詰(水煮)』、『くずキャベツ』など正直すぎるというか、個性的すぎるネーミングセンスが光る。そして今回のご注文は ⁡ ⁡ 「アスパラフライ定食」300円 中野市名産アスパラガスのフライ。パン粉をつけてソースをかけて、といえば普通の揚げ物と一緒だが、まったく趣きが違う。アスパラガスの歯ごたえ、ずいぶんそして味わい。かすかなエグみまで含めて存在感のあり様がまったく違う。これが名産の威力なのか、と心から感じた。 ⁡ ⁡ 「コロッケ」70円 価格が価格だけに一品では悪いかなと注文。それでも食べに70円だからあまり変わらないか。これは自家製か業務用かはわからないが、揚げたてホクホクでよい。これはメシよりもパンだよなぁ。 ⁡ ⁡ 価格のことを気にしながらご飯もみそ汁もおかわりしてしまうのは矛盾しているようだが、こればかりは無視するわけにいかないではないか。 ⁡ 当年88歳のおばちゃんが切り盛りするこちらは、今年の9月30日で閉店するときいた。会計の際ご挨拶と今まであまり来られなかったことを詫びると ⁡ 「ありがとうねー。ちょっと寂しいけど人生これからだから。たっぷり楽しませてもらうよー」 ⁡ と元気な言葉が返ってきた。こういう姿をみるとなにやら元気が出てくるようだ。

    古今東西 どこの国でもいつの時代でも長生きする事は、誰からももっとも尊ばれ、喜ばれることのひとつであろう。わが国でも歳の節目ごとにお祝いが設定されている。 ⁡ 60歳:還暦 70 歳:古稀 77 歳:喜寿 80 歳:傘寿 88 歳:米寿 90 歳:卒寿 99 歳:白寿 100 歳:百寿 108 歳:茶寿 111 歳:皇寿 119 歳:頑寿 120 歳:大還暦 250 歳:天寿 ⁡ 例によってWikipediaからの引用だが、こんなにたくさんあるんだねぇ。卒寿くらいまでなら知っていたが、百寿、茶寿、皇寿なんて初めて知った。ちなみにここまでならiPhoneは一発変換された。さすがApple! ⁡ ⁡ そんな事言っても 長生きすればよいというものではない。それならの仕事を成し遂げ、尊敬されだれからも祝福される。そんな長生きでありたいものだ。 ⁡ ⁡ ⁡ 「食房べに家」 中野市の田園風景のど真ん中にある定食屋さん。いつからやっていかは分からないが、かなり古くからこの地で商売されているとの事。切り盛りしているおばちゃんも、今年で米寿ではあるが心身ともにピンピンして店に立っている。しかし年齢には勝てない88歳元気ではあるが、まだ動けるうちに閉店、9月末で終わりとする。 ⁡ ⁡ と聞いたのは半年ほど前のことであるか。私も何度もお邪魔したわけではない、常連でもないが、この店の魅力に取り憑かれたもののひとりであるわけで、これはお別れのご挨拶をせねばならぬと7月に行ってきた。それから2か月いよいよ閉店まであと数日というところになって、最後にもう一度と再訪問した次第だ。 ⁡ ⁡ いつもの風景いつものべに家さん ではあるが、駐車場にはいつもと違いかなりな台数が停まっている。中に入ると結構な盛況ぶり、ほぼ満席ではあったが、たまたま空いたので窓辺のテーブルに着くことができた。本日はもっとも「らしい」メニューとしよう。2種ある日替わりのひとつだ。 ⁡ ⁡ 「Aランチ」380円 380円!そしてご飯みそ汁おかわり自由! 学食か?と思われそうな価格設定だ。通常メニューは安めではあるが、わりとなくもない単価となっているが、壁に貼られた短冊メニューあるいはこの日替わりメニューはアホなほど安い。私の好きな納豆定食300円もあるが、今日は豪華な参るのだ。 ⁡ ⁡ ハムカツ、クリームコロッケ、エビフライというスーパー豪華なコンビネーション定食。ハムカツといっても薄切りプレスハムを2枚重ねで揚げたものだし、その他もおそらく業務用だと思うが、この意気、この志が素晴らしいではないか。 ⁡ ⁡ 白い平皿に てんこ盛りの千切りキャベツ、ハムカツ2枚、クリームコロッケひとつ、エビフライ一本というフォルムはしっかりとしたミックスフライ定食だ。レモンも洋ガラシもついている。もちろんこれらにはソースをダバダバダっと大量にかけて頂く。揚げたてサクサクの衣と、酸味の効いたソースによりしなーっとなった衣のコントラストが好きなのだ。美味いねぇ。 ⁡ ⁡ みながみな 会計時におばちゃんにご挨拶していく。今までありがとうね、これからも元気でね。私も同様とする。あまり来れなかったけどありがとうございました。また来るねと言えないのが残念でならないよ。 ⁡ ⁡ ありがとう、でもこれからは自分の楽しみだよ とおばちゃんは言う。これこそお人柄というものであろう。このおばちゃんであったから皆から愛され長い間続けてこられたのだ。私もこのような歳の取り方をして行かねばな、とつくづく思った。

    夏目漱石は東京に生まれ育ったので自然を知らず、田に植えられている稲を知らず、それをみた正岡子規に生涯(といって34〜5年の事だが)からかわれたという。明治時代といえばずいぶん昔のことのように感じるが、当時も今も街っ子といえばこんなものなのだ。  私も漱石と同様、…というとおこがましすぎるが都心育ちなので15歳の冬まで畑を認識出来ていなかった。知らない、見たことがないのではない。どんなものかわからない、というか。もっとも現在でも状況はあまり変わらないのだが。  世の中の物事においてわからない事だらけと自認しているが、先のことがらすなわち自然の関係がまったくわからない。花や樹木の名前がわからない、野菜や果物の出来方がわからない、田畑の仕事がわからない、そして食べ物の旬がわからない。  いやまぁまったくわからない訳ではない。大好きななすやトマト、キュウリは夏野菜だから暑い時期、牡蠣はrのつく月で。といったくらいは知ってるのだが、その他のものはまるでアッパラパーなのだ。  「食房べに家」 すっかり常連と化した中野市の食堂である。仕事があるのを良いことに、ほぼ通いつめ状態といえる。せっかくだからいろいろ食べてやろうと「くずキャベツハム炒め」やら「納豆定食」というシブいものを食べていくのだが、やはり特別メニューに心惹かれるのは仕方のないことであろう。  「インゲンのフライ」100円 インゲンの旬は長野県では概ね6月から9月であるという。先だっていただいたアスパラのフライと同じシリーズということか。 アスパラと同じ長皿に千切りキャベツ、マヨネーズにパセリ一切れ。そこにインゲンのフライが三個。数本まとめてクルリと丸め、パン粉をつけて揚げられている。たっぷり洋ガラシにソースをドバッとかけるのが美味い。クリっとした歯ごたえがまた千両である。  さて、こちらもまだまだ味わいつくしていない。ニンニクの串揚げ、ニンニクの素揚げなんて魅力的なメニューもある。そして、次回はあれを食べようと心に誓い店を後にした。

    昭和41年生まれだ。 令和の世になり、年号を三代股にかけた世代だなどと、ずいぶん古い人間のように言われるが、これでもかつては"真新しい世代"のように扱われていた時代もある。 終戦後20年、"もはや戦後ではない"と言われて10年、東京オリンピックですら終わってから生まれているわけだから、周囲の大人から 「お前ずいぶん新しいんだな」 と言われ言われしてきたものだ。昭和から平成に変わるくらいまでのことだが。  なんでも揃ってしまっている現代と違い、そんな"真新しい世代"でも、子どもの頃にはまだまだ目新しいもの、特別なものがあったと思う。とりあえず食べ物に特化していてば、牛肉・生クリームなどは"知ってはいるが、身近ではないもの"であった。いつぞや 「お前の生まれるくらいまでは八百屋に行っても大根と菜っ葉くらいしかなかった」 と、母親が言っていた。冷凍技術そのものが未発達の時代なので、そんなものかなとも思う。"ありそうでない時代"を掠ったとでもいうか。そんな記憶があるからか、現在巷に出回っているものでも、なんとなく"特別なもの"と認識しているものがいくつかあるのだが、中でも最も大物がアスパラガスだ。  店先で出くわすようになったのは高校生になってからだと思う。それまでは、食卓にたまに食べるのはホワイトアスパラガスの缶詰。くにゃくにゃの捉えどころのない味わいは、絶対に母好みではないし、あの人はシーチキンとミカンあるいは白桃しか缶詰を買わない筈だが。という、なんとも面妖な記憶をもつ。この辺り、人によるし私の記憶がおかしいのかもしれないのであくまでもなんとなくなのだが。  その後グリーンアスパラガスの登場とともに、ごく普通の食材と成り果てたわけだが、現在でもなんとなく"特別視"してしまうのは、かような事情があるからなのだ。  4月から6月にかけてはアスパラガスの旬であるという。では食べに行こう、もちろん大産地である中野市まで行くのが筋であるし、中野の食堂といえばここであろう。  「食房べに家」 80近いおじいちゃんとおばあちゃんが切り盛りされているお店だ。ただ安い、という噂ばかりが先行しているが、そればかりである筈がない。諸々美味いし「くずキャベツハム炒め」「味のり・梅ぼし定食」なるプリティなラインナップがとてもよいのだ。  「アスパラフライ」100円 和の長皿に楚々と盛られた千切りキャベツ、ひと枝のパセリにマヨネーズ、洋がらしそして大きなアスパラフライ二本。これはでかい。アスパラガス特有のふわっと香る青くささと淡泊な味わいが、さくさくで熱々の衣に包まれることで一層の品のよさを獲得したというか。これがたったの100円で供されてよいのか。  それにしても美味い、そして安い。安すぎるともいえる。300円やら400円のものが大半なのだ。しかもごはん、みそ汁おかわり自由ときたもんだ。おばあちゃん、原価計算してるかい?と逆に心配となってしまう。少し値上げしてもよいから長く続けておくれ。

食房べに家の店舗情報

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予約・問い合わせ 不明
ジャンル
  • 定食

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住所
アクセス
                                        ■駅からのアクセス                        
                長野電鉄長野線 / 延徳駅 徒歩9分(690m)
長野電鉄長野線 / 信州中野駅 徒歩17分(1.3km)
長野電鉄長野線 / 中野松川駅(2.3km)                        

                        

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