
老舗の老舗たるさりげない気配りを随所に感じながらのランチを味わう。
鎌倉市役所前の老舗お蕎麦屋さん[竹扇]さんの【日替りセット】(¥1100)を何年ぶりかで注文。
日替りの主菜、副菜(地野菜小鉢2品)、選べる蕎麦(うどん)にお新香と蕎麦茶のセット。(平日だけ提供される)
通り(今小路)を挟んで市役所や紀ノ国屋鎌倉店があるから、職員や用事で来庁した市民、買い物帰りに立ち寄られ、売り切れ必至の人気メニューとなっている。
今日の主菜は『和牛の三色丼』、副菜は野菜の炊き合わせと野菜サラダ。
選べるお蕎麦(うどん)は、温かいもの(かけ・たぬき)、冷たいもの(せいろ・つけたねぬき・ゴマせいろから(+¥50))から選べる。セットを蕎麦せいろでお願いする。
昭和13年(1938)から続く老舗は、現在三代目の下に四代目の姉妹が修行中である。実は、嘗てご主人と女将さんのやり取りが威勢がよ過ぎて、長く『喧嘩そば屋』なる呼ばれ方をされていたが、今は、明るい四代目"竹扇シスターズ"の接客サービスから、地元の老若男女に人気、利便性の良さから観光客にも人気だったのだが、新型コロナウイルスの非常事態宣言から臨時休業、再開後もテイクアウト主体の営業を続けられていた。解除後は、地元の方々も徐々に戻って来ている様だ。
そして、「おめずらしいですね。日替りセットを召し上がるなんて」と四代目が膳を運んでくれた。何しろ鎌倉一美味しいと思う『カレー南蛮』、しかも、お蕎麦屋さんで、細うどんと太うどんもあって、三種類から選べるから、カレー細うどんばかりいただいているのだ(笑)
とろみのあるカレーに、高知県から50年近く直接仕入れをしている何種類もの鰹節がブレンドされて作られた、甘みと旨みの備わった汁とが交じり、絶妙な旨さとなり、細うどんの絡みと滑らかさが堪らない味わいなのだ。
そんな訳で、久し振りにお蕎麦屋さんのお蕎麦、半蕎麦からいただく。一端口にすると、もーぉ止まらない。ハーフサイズだからアッと言う間にお腹に納まり、いよいよ、主菜の三色丼に箸をつける。和牛そぼろの味付けと蕎麦汁は、何れも絶妙な甘みが食欲をかきたて、お箸の動きが徐々にスピードアップ。丼の醍醐味、一気のかきこみでのフィニッシュで完食。
野菜の炊き合わせも旨みがしみていて、野菜サラダにもサイコロ状に刻まれた豆腐が入って、独特な食感が楽しめた。(然り気無い老舗の一手間が加えられている)
こうして、支払は、クラウドファンディングの鎌倉支援チケット(¥1000相当)に現金を足して行った。すると、「ありがとうございます。ご支援いただいた方に差し上げております」と"カレー味の揚げ蕎麦"をいただいた。ここにも然り気無い気配りが見られ嬉しくなった。
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