
【注文が多い焼鳥屋】
※コメント返しは原則お休みしてますので、記入ご遠慮ください(参考通知とオフ会の御礼は記入OKです)
本日の焼鳥探究は西麻布の人気店
『炭火焼処 ひらこ』
2019年創業。
訪問時点、
GoogleMAP評価「4.2」、
某グルメサイト「3.77」、
2度の焼鳥百名店選出実績。
高岩シェフは
自らの手でブランド地鶏
「飛来幸鶏(ひらこどり)」を完成させ、
『ひらこ』開店。
この店、極めてユニークな焼鳥で
大半が「串から外された状態」で提供。
また「鶏と酒」で
最大限のペアリング効果を出すために、
“鶏を噛む”ところから、
“酒を口に含むタイミング”まで
店側から食べ方を指定される。
まさに「注文の多い焼鳥屋」
「ひらこ鶏お任せ炭火焼コース」1万円に
ペアリングコースを楽しみました♪
*香の物
★へべすサワー
*サムギョプサル
★鶏皮
★卵管の刺身
*きんかん
*もも炭火焼き
*胸のタタキ
★黒ちょうちん
*せぎも
*もずく
*手羽
★雄鶏のハラミ
★椎茸
*せせり
★握り
*オムレツ
★もも燻製
★舞茸
★焼いた卵管
★鶏コロッケ
*発酵むね肉
*醤油ラーメン
*TKG
■へべすサワー
酒類の中で
自家製の「へべすサワー」は飲み放題。
柑橘の皮のビター感と、
爽快な甘味、果汁感たっぷり。
■鶏皮
串打ちをしない焼鳥。
パリッとしつつもオイリー。
噛めば噛むほど味が増していく。
■卵管の刺身
卵管の刺身を白ワインで。
ここから『ひらこ』ワールド炸裂。
店の方より
「まず皮を食べて“美味しい”を感じた瞬間に、
白ワインを口に含んでください」
塩辛のような食感と甘辛タレ、
白ワインのコラボ。
■黒ちょうちん
赤ワインと
「せっかく2粒あるので1つは酒なしで、
もう一つはマリアージュを楽しみましょう。
「チャンスは一度だけ、ワインを飲みこんで
1秒以内に黒ちょうちん食べてみてください」
相変わらず丁寧かつ細かなレクチャー。
トライしてみると
黒ちょうちんの甘味が、
赤ワインのタンニンによって引き立つ構成。
…なるほどね。
■雄鶏のハラミ
山葵まみれで、
ご飯と共にいただく。
ハラミの脂の多さを
山葵が中和している。
■椎茸
まさかの
ロゼワインとのペアリング。
椎茸の傘に柚子塩を乗せていただく。
「口の中からひとかけら残さず椎茸が消えて、
5秒待ってから1回だけ飲んでください」
■握り
日本酒は食前に。
「焼鳥屋ならではの」帆立の握り。
…なんと中に鶏モモが仕込んであります。
■もも燻製
一番感動した赤ワインとのペアリング。
「鶏を咀嚼して“美味しい”と感じたら、
噛むのを止めてワインを飲み、また噛んでください」
スモーキーな鶏の味を、
ワインのタンニンの渋みが上書きして、
また鶏のうま味がやって来る。
寄せては引いて、
さざ波のように鶏の美味さが
何度もやって来るようだ。
なるほど!これは分かりやすく素晴らしい。
■焼いた卵管
希少部位「きんかん」の一部として
提供される事が多い卵管ですが、
単体の焼鳥で出てくるのって
何気に珍しい気がします。
コリコリ食感の中に
意外と凝縮された味が詰まっており、
噛むとジワッとうま味あふれる。
■鶏コロッケ
鶏コロッケって
珍しいですが美味しいですね♪
油切れの良い衣に、
淡泊な味わいの素材感の引き立つ味わい。
~あとがき~
世の中の99%のペアリングコースって
単に料理と相性のよい酒を
提供して終わり。
「この鶏肉を食べる時に、
肉と酒、どちらが先に口に入れるべきか、
いつ鶏肉を噛み、
どの酒をどのタイミングで飲むと、
味が最大化されるか?」
求道者のように
ここまでペアリングを
突き詰めて追求してる店って
他にあろうか?
この店の取り組みは
あまりにも高度だ。
食べる側の客にも
それを理解する高い感受性が求められる。
私もこの店のペアリング効果を
理解できたのは正直50%位かな?
…でも確かにそのレベルで
「食材と酒のペアリング」を
マスターできれば、
一食ごとの満足度って爆上がりしますし、
食生活ひいては人生がより豊になる気がします。
その意味で
かなり良い気づきが得られました。
こういう店なので、
より美味しく食べる為なら
店側のレクチャーに真摯に耳を傾けれられる
食に対する探究心や、
学びの姿勢が強い方むけ。
「金払ってるんだから自由に食べさせろ」
というスタンスの人には絶対に向かないでしょうね。
上記踏まえて嗜好が合う方は
ぜひお試しを