さて、それではランチにしようか。 寄ったのは『宇土出口そうめん流し』、島原といえば名産のそうめんを食べておかないと。 宇土出口というのは湧水池で、このお店の営業は夏場のみ。 コロナ渦中は閉店していたので、実に4年ぶりの開店なんだそうです。 100席近い?大箱ながら、平日の13:30過ぎなのでお客さんは我々のみ。 カウンターでオーダーを告げて先払い、テーブルにつくと店員さんがスイッチオン。 するとドーナッツ状の仕切りに水が湧き上がり、反時計回りに流れ始めます。 へぇ、ここにそうめんを流す訳か。 薬味はネギに生姜、そしてゆず胡椒。 単独でゆず胡椒を食べた息子、「これ、無茶苦茶美味いよ」と。 どれどれ、あ、本当だ。 香りの強いゆず胡椒は、我が家の冷蔵庫内で意図せず長期熟成中のそれとは大違いです。 まずはゲソからあげが到着。 一つ摘んでみると、おぉ、これは美味い。 衣はサクサクとしてほんのり味があるのは… ガーリックではないかな。 イカはプリッとしながらも柔らかく、頃合いよく揚げられているのがよくわかる。 2皿は多過ぎかるか、そんなのは杞憂で皆さんムシャムシャと平らげていきます。 長崎家のイカ漁獲量は全国3位という名産品、そりゃ美味しい食べ方を熟知している地域という訳ですね。 お、そうめんが流れてきた! いつの間にか息子が投入してくれていて、眼の前を高速で流れ去っていきます。 こんなに速いとは思わず、果たして掬うことはできるんだろうか。 こういう時に素早く適応するのは母。 なんやかんや言いながら、器用にそうめんを掬っています。 私は下流にいるので、残ったショボい量のそうめんが流れてくるのみに。 元々掬い難いのに、これは何か作戦を練らないと。 「あ、野菜の天ぷらがきた、これどうぞ。」とテーブルの母側に。 これでようやくそうめんが流れてくるようになって、よしよし、計算どおりだな。 後で私の下流にいた息子に聞くと... 「お父さんの下流だと、そうめんがほとんど流れてこなかった。流しているのは僕なのに、1周で何も残っていなかった。」と。 そうか、私は上流の母のお溢れを掬っていたつもりが、息子にとっては鉄壁のディフェンダーが2枚いた訳ですね。 そりゃ可哀想なことをしたと思いつつ、全て食べ終わった時に「まだ食べる?」という問いに「もういいかな。」というのが全員の共通見解だった訳です。 その理由は、もうお腹がいっぱいというのに加えて、「どうせまた自分は食べられない」というのも混じっていたのかどうか。 美味しく食べる裏には、様々な力関係が働いているのだということを実感。 そんな流しそうめんの隠れた楽しみ方もできたことに感謝、ご馳走さまでした。
禁煙
PayPay決済可
ランチ営業あり
湧水を活かしたユニークな流しそうめんと地元イカの絶品揚げ物体験
夏季限定で湧水池を利用した流しそうめんを楽しめるお店。水がドーナツ状に流れるカウンター席で、家族や友人とワイワイそうめんを掬い合いながら食事ができます。薬味には香り豊かなゆず胡椒やネギ、生姜が用意され、爽やかな味わいが印象的です。また、長崎の新鮮なイカを使ったサクサク衣のゲソからあげや、野菜天ぷらも評判。流しそうめんならではの駆け引きや席順でのやりとりも楽しく、味だけでなく食事そのものが思い出になる体験型のお店です。



