蕎麦、自然薯、温泉水。 まさかそれだけで、こんな美味しい蕎麦になるとは… 天然の自然薯をつなぎに使った蕎麦は、啜った時には変わらず、噛む毎につるみが滲み出す。 1噛み、また1噛みと、ゆっくり咀嚼する。 そして、驚くべきはこの汁だった。 ここの温泉の泉質は、濃厚な塩化物冷鉱泉であり、その塩分濃度とミネラルバランスが奇跡に近いほど「美味しい」。 だから、その鉱泉を使う事は予想されたが、全く鰹節などの海鮮系の香りや味がしなかった。 であるにもかかわらず、熱い汁のせいもあって、蕎麦から自然薯のつるみが汁に溶け出し濃度となり、程よく蕎麦に絡みつく。 いや、でも、ここの温泉水は旨味も持ち合わせているが、いくらなんでもそれだけではこの味は出せない。 仲居さんにお願いして、この汁の真相を聞いてみると意外な素材に、でも「なるほど!」と感心させられるものだった。 『少しだけ鶏ガラを入れております』 もちろん、汁に油脂など浮いている形跡もなく、香りもしない。 だから、入れていると言っても僅かであるのが分かる。 間違いない、僕が食べてきた蕎麦のなかで、1番の蕎麦料理にここで出会えた。
写真と本文をすべて表示雪見風呂と季節の会席で癒やしの贅沢体験




















