更新日:2019年10月14日
紅が好きだ。 "赤"よりも濃度の高い、"真紅"を好む。もともと好きな色合いだったが、谷崎潤一郎「細雪」を読んで以来、どことなくより派手な色を求めるようになったからでもある。 「あいつはアカだ」 という言葉を聞いたことがある。戦前や終戦直後ではない。昭和も60年代に入ってからのことだ。当時勤務していた会社の社長が、ある事で対立していた人物を評して言い放った言葉だ。 アカとは、共産党員とか社会主義者とかいった意味だが、政治闘争をしていたわけではないので、この場合は"悪いやつ"、"ずる賢いやつ"などを意味する。昭和8年に起きセンセーショナルに扱われた「日本共産党リンチ殺人事件」からのイメージでかような蔑称が生まれたのだそうだ。映画やテレビ、小説の中で接したことはあるが、まさか本当に耳にするとは思わなかった。考えてみれば、とても貴重な体験をしたと思う。 そもそも、なにゆえ"アカ"というのだろう。長い間疑問に感じていた。アカというのは赤ではなく社会の"垢"だからか、ある時気になって調べてみたらなんということもない。 ロシア人固有のイメージからすると、"赤"は"火"なのだそうだ。赤い火は暖かい、暖かいからよいものだ。だから赤=正義なのだ。ロシア革命で政権を掌握したのは共産党だったわけで、正統な彼らは"アカ"となったわけである。 なるほど、そういうことだったのか。 と、共産党支持のプロレタリアートを父に持ち、いまだその影響下にある不肖の息子は考えるわけだが、そのせいで紅が好きというわけではないのだが。 「どんぶり大倉 麺屋一耕」 アップルライン沿いにある、少し前まで別のラーメン屋さんだったのだが、オーナーが変わったのだろうか。2in1方式というか、厨房ひとつでラーメン店の定食屋2店舗をまかなう、珍しい形式だ。今回は定食屋の方を選択した。 「梅チャー丼」900円 そもそも、これはいったい何なのか。"梅"は理解できるが"チャー"は何か?チャーシューではなさそうだが。通常なら店の方に訊ねるのが筋ではあるが、あえてきかずに注文するのを美徳とするが、こうして失敗する事が多いのはここだけの話としていきたい。 結論を言えば"梅チャーハン"というだけの事で、やや拍子抜けはするものの、チャーハンとしてのグレードは高いと思う。梅の酸味と、梅漬けのパリパリが渾然一体となって美味い美味い。 先だって、ある方から指摘されたのだが、なぜ私は"赤"と書かずに"紅"と書くのか?と訊ねられたのだが、それは単にKING CRIMSONを好む、という事。じつは大して意味はない。悪しからず
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