
ぎおん@本郷三丁目!
30年ぐらい昔の思い出話になるが、「パチンコ大賞」という羽根モノ台があった。
台の中央のオヤジが頭上にドル箱を掲げて、玉が貯留された箱をひっくり返してVを狙うというコミカルな演出が人気の台だった。
箱の中に玉が貯蓄される事で、Vの中に継続的に玉が入りやすく、比較的勝ちやすい構造の台だった。
本郷三丁目のパチンコ屋にその「パチンコ大賞」があり、小銭を握りしめてよく通った。
上手くいくと、300円が3000円くらいになった。
多い時は6000円〜7000円に化けた。
ただ、一つ問題だったのは、当時ボクは中学生だった事である。
今では絶対に考えられない事だが、当時はゲーセン感覚で中学生の出入りが暗黙の了解だったのである。
そのパチンコ店の数軒並びに渋い酒場があった。
それが「ぎおん」である。
子どもながらに、
渋いなぁ。
ドリフのコントに出てきそうな酒場だなぁ。
と思っていた。
時は過ぎ、30年の時を経て、初めて「ぎおん」に訪問してみた。
老夫婦ふたりで営む狭い店だが、そこそこにお客さんが入っている。
時短営業中で仕入れを少なめにしているため、すでに壁の短冊が裏返っているものも多い。
勝手が分からず、とりあえず瓶ビール。
銘柄はキリンラガー。
客層は爺いばかりだが、センセ、センセと呼び合っている。
場所柄、東大関係者が多いのだろう。
まぐろぶつ、カキフライ、お新香をもらい、燗酒を頂いた。
ぬか漬けの茄子が若漬けなのに、なんだかとても美味しい。勝手に味の素が振られて出てくる感じが母親を思い出す。
閉店時間も近く、次の予定もあったので切り上げてしまったが、やはり長年愛されつづけている店特有の空気感が漂っている。