熟成の香りと技法。上尾「いっとう」で感じる、焼肉の「進化」と「課題」。 上尾にある「本格焼肉 いっとう」へ。 ここは、熟成肉と厳選された黒毛和牛を掲げ、洗練された空間で独自の焼肉スタイルを提案する一軒だ。 運ばれてきた肉は、なるほど、サシの入り方も美しく、芸術品のような輝きを放っている。看板であろう牛タンや黒毛和牛の盛り合わせは、揉みダレの塩梅も絶妙で、目利きの確かさと丁寧な手仕事が伺える。 しかし、実際に箸を通し、火を入れて驚いたのは、その「厚み」だ。 正直に申し上げて、昨今の厚切りブームや、この店の格調高い佇まいから想像するよりも、肉はかなり薄めにカットされている。 薄切りであるからこそ、火の通りは早く、口の中で脂がとろけるような食感は強調される。ワサビを添えていただけば、脂の甘みが際立ち、それはそれで一つの完成された味わいだ。しかし、肉を「噛み締める」喜びや、熟成肉特有の深淵なる旨みをダイレクトに味わうには、少々物足りなさを感じざるを得ないのも事実。この薄さは、素材の自信の表れなのか、あるいは提供スタイルの哲学なのか、意見が分かれるところだろう。 一方で、サイドメニューの充実は特筆すべきだ。 シャキシャキとした食感と程よい辛味のキムチ、そして石鍋で供されるビビンバ。お焦げの香ばしさと具材の旨みが一体となり、薄切りの肉を補うかのような満足感を与えてくれる。 店内は落ち着いた個室感があり、スタッフの所作も丁寧。 地方都市において、このレベルの素材と空間を提供できるポテンシャルは高い。それだけに、肉の「カット」一つで、食体験がこれほどまでに変わるということを、改めて痛感させられた。 この薄切りスタイルを「洗練」と捉えるか、「物足りなさ」と捉えるか。 焼肉というシンプルな料理だからこそ、その奥深さと、店選びの難しさを改めて教えてくれる、興味深い訪問であった。 #埼玉グルメ #上尾グルメ #本格焼肉いっとう #いっとう #焼肉 #黒毛和牛 #熟成肉 #牛タン #肉スタグラム #上尾ランチ #上尾ディナー #Rettyグルメ #食レポ #自分へのご褒美 #美食巡り #焼肉の奥深さ #薄切り肉
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