
『2018年 タベアルキスト和久井の印象に残ったこの10軒』
5軒目
食材の宝庫青森県の豊かな食材を堪能できる隠れた名店。
「めいど いん あおもり」をコンセプトに掲げ既製品・化学調味料・添加物など使用しないのもこの店の特徴で、店主独自のルートで青森県の食材を厳選し、繊細な包丁と調味料の数を減らした調理法で訪問客を魅了させる。
毎日吟味する厳選食材は、天然活締め魚介類、自家菜園無農薬野菜、朝取り山菜、黒毛和牛の他、調味料もできる限り身の回りで彩られる食材にこだわる。
新鮮な食材は必要以上の事はしない、青森食材とまっすぐに向き合ったごまかしのない直球勝負の料理が津軽割烹未にはある。
今回は、夜の16,000円コースをいただいた。
●いちご煮
いちご煮は、ウニとアワビを贅沢に使用した潮汁で、八戸地方に古くから伝わる代表的な磯料理。
魚介類の豊富な八戸地方の中でも晴れの膳の一番のご馳走であり、現在も愛され続けている贅沢な料理である。
こちらのいちご煮は一般的ないちご煮とは別物。しっかりとひかれた出汁がインパクト大で、肉厚なアワビや大ぶりの雲丹も食べ応えがある。
●八寸
久六島のサザエ、湯上がり娘の豆和え、岩木山麓しらとり農場のピーマン、鯵ヶ沢の甘鯛、イクラの構成。
特に印象に残ったのが、湯上がり娘の豆和え。莢と実が鮮やかな緑色の湯上がり娘の豆は茶豆のような香ばしさと甘みが強く枝豆の最高峰の食味と思える味わい。
●お造り
お造りは、平目、真鯛、オクラ、フルティカトマト。
平目は厚みに切りつけて、その白身ならではの旨味中心の味わいが堪能できる。
真鯛は天然ならではの風味が感じられ、噛みしめると淡い旨味と共に酸味が後から追ってくる。
オクラは青臭さやえぐみがなく瑞々しい。
トマトは甘みが強く食味がよい。
●雲丹と温泉卵八方出汁のジュレ
大間のバフンウニと蓬田村坂本養鶏の放し飼い鶏が産む有精卵の温泉卵の組み合わせ。
冷たいバフン雲丹のねっとりした甘みと、温かくとろけるような濃厚な温泉卵が絶妙に合う。
●三厩の本鱒の焼きもの
麹に漬けた本マスの焼きもの。
塩麹を使うことで本鱒の身が柔らかくなりパサつきが抑えられおり、鱒本来の甘みや旨味を引き出している。
●平川市のそばもやし
普通のもやしに比べて相当な細めで長いのが特徴の蕎麦の実を発芽させた津軽の伝統野菜。
シャキシャキした食感とほのかな芳香があり瑞々しい味わい。
●小椀仕立ての野菜の炊合せ
しらとり農場のトウモロコシ、自家栽培のミョウガ、インゲンの野菜の炊合せは、強めないりこ出汁が各野菜の特徴を引き立てる。
●カサゴの揚げ餡かけ
津軽海峡で獲れたカサゴを使用。
塩気の塩梅が絶妙な餡が揚げカサゴにかかっており、ゼラチン質に覆われた身肉はしっとりとしながらもしっかりとした味わい。
●倉石牛の焼きもの
豊かな自然に恵まれた青森県五戸町倉石で生まれたみちのくの銘牛「倉石牛」
良質で適度な甘みを持つ上質な脂と良質な赤身は、噛みしめるほどに野趣や奥深い味わいも感じられる。
●手打ち蕎麦
細打ちで瑞々しい蕎麦は、強い香り前面に押し出すのではなく、あくまでも優しい味わいに仕上げられている。
ツユは江戸風味のしっかりコクを効かせたやや辛め。
●水羊羹
しらとり農場の花嫁小豆を用いた水羊羹。
すっきり軽やかさな口当たりで、優しい甘さの涼菓。
●桃のとも和え
川中島白桃、黄金桃、ネクタリンの三種を使用したとも和え。
桃好きには堪らない贅沢すぎる桃スイーツ。