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こだわりの美味い店を求めて、探究の日々。 得意分野は「イタリアン」「日本料理」です。 有意義に情報交換しましょう!

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  • イタリアン
  • 和食
  • ダイニングバー
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富良野駅

ラーメン

北の国から変わらぬ温もり @富良野

倉本聰さんの名作『北の国から』の舞台、富良野。 田中邦衛さん演じる主人公とその家族が、大自然の中で懸命に生きたあの世界が今も心に残る。 一方、近年はインバウンド客を迎えるリゾート地へと変貌を遂げつつある富良野。 そこにぽつんと佇む黄色い看板を見つけた。 五郎ラーメン…。 おやおや、あの人の顔が浮かんでくる。 年季を感じる建物に、飾り気のない店構え。 どうやら地元客に愛される地域密着のお店らしい。 ランチタイムの店内は賑やか。 出張で訪れた我々は完全に外様なのだが、とても親身に迎えてくれた。 この飾らない温かさ。 不器用なほど実直で、人を思いやる。 どこかあの五郎さんに通じるものがある。 さてさて、 ◆五郎野菜 味噌 白髪葱が山盛りになった迫力ある一杯。 コーンや野菜が彩りを添え、大ぶりのチャーシューが丼を覆う。 まずはスープをひと啜り。 おお、美味い。 味噌の豊かな旨みと出汁のコクが見事に調和し、抵抗なく身体に染み渡る。 濃厚でありながら重たさを感じさせない、絶妙なバランス。 さすが本場だな。 味噌ラーメンの底力を感じさせる。 麺は力強い黄色の縮れ麺。 しっかりとした歯応えと小麦の風味。 濃厚なスープをよく絡め取り、噛むほどに旨みが広がる。 たっぷりの野菜はシャキシャキと小気味よく、麺との食感のコントラストも楽しい。 ◆ざんぎ ゴロゴロと盛られた大ぶりのざんぎ。 香ばしく揚がった衣に、力強い味付け。 北海道らしい豪快さがある。 ただ、味噌ラーメンが絶妙なバランスだっただけに、こちらは少々塩気が強いかな。 店を出ると、遠くには雪を冠した大雪山系。 澄んだ空気が肌に冷たい。 街の姿は変わっても、人の温もりは変わらない。 あのドラマが描いていたものは、今もこの土地に息づいているのかもしれない。 味噌ラーメンの余韻と、北の国の温もりを身体の芯に蓄えて次の目的地へ。

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登戸駅

居酒屋

おでんに癒しを求めた途中下車 @登戸

仕事帰り、無性におでんが食べたくなって登戸で途中下車。 そのまんまの名前を掲げた看板に惹かれて入ってみた。 階段で2階へ上がり、バルコニーのような外廊下を通って店内へ。 いくつか空席はあったものの、案内されたのは壁に向かうカウンター席。 まるでパドックのような設えだ。 仕事疲れを癒すには少々寂しいが、そこは我慢。 さてさて、 ◆鶏皮のおろしポン酢 ◆おでん各種 おでんは上品な仕上がり。 それ以上でも、それ以下でもない。 軽く一杯、二次会や〆に立ち寄るには良いお店なのかもしれない。 どうやら今夜、自分が求めていた一軒とは少し違ったようだ。

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茅場町駅

日本料理

紡ぐ歴史に冴える手業 @茅場町

茅場町の街角に佇む、風格ある木造の一軒家。 昭和26年創業、75年の歴史を重ねた老舗割烹だ。 初代が日本橋で開いた喫茶店を起源とし、この地に移って天ぷら屋として歩み始めたという。 証券街らしく、天ぷらの「揚がる」は株価の「上がる」に通じる縁起物。 金融マンたちに親しまれながら、三代にわたって暖簾を守ってきた。 木曽から檜を取り寄せて増築したという建物には、長い年月を経た木造建築ならではの風情が漂う。 店内には古建築を描いたアートや、かつての店構えを写した古い写真。 折りたたみ式の碁盤に貼られたお品書きも、何とも粋な趣向だ。 眺めているだけで楽しくなる。 吉田類の『酒場放浪記』にも登場した名店。 現在は京都で修業を積んだ三代目が厨房に立つ。 眼光鋭く、いかにも職人気質を感じさせる大将。 対照的に、女将の柔らかな接客が店内に温もりを添える。 この緩急が心地よい。 さてさて、 ◆刺身盛り合わせ ◆里芋煮 ◆鱧の湯引き ◆揚げ出し豆腐 ◆鱧の天ぷら ◆穴子の白焼き ◆お新香 どの料理にも丁寧な下拵えが感じられる。 素材の持ち味を引き出す加減、煮る、揚げる、焼く、それぞれに行き届いた仕事。 華美な演出に頼らず、積み重ねた技で味わわせる。 まさに、いぶし銀の手業だ。 料理を楽しみながら、ふと店内を見渡す。 古い写真の中にあった店が、今もこうして人を迎え、同じ場所で料理を供している。 建物も、料理も、人も。 それぞれが時を重ね、自然に一つの風景になっている。 茅場町の真ん中で、少しばかり時間を旅した夜だった。

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新橋駅

ラーメン

微笑みまで味わい深く @新橋

新橋駅前ビルの一角にある、カウンター6席の小さな小さな人気店。 カウンターの中には若い女性スタッフが二人。 片言の日本語ながら、その応対は実に丁寧。 一生懸命な所作や柔らかな笑顔と落ち着きに、なんとも癒される。 2021年の創業から瞬く間に評判を集め、ミシュランガイド東京2023から3年連続でビブグルマンに選出された。 昔ながらの中華そばを現代的に磨き上げた「ちゃん系」の中でも、ひときわ注目を集める存在だ。 さてさて、 ◆特製中華ラーメン カウンター越しに、一杯一杯丁寧に仕上げる様子を眺めながら待つ。 カウンターを越えてきた丼には、艶やかなスープがなみなみと。 表面に浮かぶ油が照明を受けて美しく輝く。 まずはスープをひと口。 むむむ、これは。 澄んだ見た目からは想像できない、豊かなコクと奥行き。 豚骨を主体に煮干しと香味野菜の旨みを重ねた清湯スープ。 塩味がその輪郭を整え、表面を覆うラードがまろやかさと厚み、そしてパンチを添えているような。 油の層が熱を閉じ込め、最後まで冷めにくいのも嬉しい。 濃厚とは少し違う、澄んだ味わいの中に潜む独特の力強さ。 なるほど、このコクには惹きつけられる。 白く艶やかな平打ち麺は、プリッとしなやかな歯応え。 滑らかな喉越しが心地よく、スープとの一体感も見事。 啜るたびに旨みが口いっぱいに広がる。 どこか懐かしい中華そばでありながら、味わいには確かな個性がある。 奇をてらわず、馴染み深い一杯をここまで磨き上げたことに感心。 小さなカウンターに満ちる丁寧な仕事と、優しい微笑み。 胃袋だけでなく、気持ちまで温まる。 なるほど、ミシュランが見つけたのはこの温もりかもしれない。

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代官山駅

ダイニングバー

美しい時間が感性を磨く @代官山

代官山T-SITEの緑に囲まれた一角。 森の中の別荘を思わせる建物に、しっとりとした上質な空間が広がる。 古材やアンティーク家具を巧みに取り入れたインテリア。 照明を落とした店内には、ペンダントランプやテーブルランプの温かな光が点在する。 奥へと連なる空間に明暗の抑揚が生まれ、視線の先には次々と異なる表情が現れる。 この日は、建物の外に広がるテラス席へ。 透明なビニールカーテンに囲われ、外の気配を感じながらも、落ち着いて食事を楽しめる。 木製のテーブルに柔らかな照明。 室内とはまた異なる開放感があり、緑に包まれた心地よい時間が流れている。 インテリアデザインは長﨑健一氏。 カフェ、バー、ダイニングという異なる機能を一つの建物に収めながら、どこか懐かしく、居心地のよい世界観をつくり上げている。 新しさを誇示するのではなく、時間を重ねた素材と光の扱いで上質さを表現する。 この感度が素晴らしい。 コースはカボチャのポタージュから始まり、前菜、パスタ、メイン、デザートは好みに合わせて選べるスタイル。 国籍にとらわれない自由な発想のメニューが並び、何を選ぶか考える時間から楽しい。 さてさて、 ◆パンとオリーブオイル 厚切りのバゲットに、オリーブオイルを添えて。 オイルには胡麻や粒状の香辛料らしきものが浮かぶ。 木製のトレイと素朴な器の組み合わせが美しい。 食事の始まりから、さりげないセンスが伝わる。 ◆カボチャのポタージュ なめらかなスープの表面に、クリームが柔らかな曲線を描く。 中央には香ばしそうな細かなトッピングと青葱。 穏やかな色調に小さなアクセントが加わり、見た目にも丁寧な仕上がり。 カボチャの自然な甘みを楽しむ、優しい一皿だ。 ◆真鯛のカルパッチョ すだちと醤油麹のドレッシングに、花穂紫蘇と紅芯大根のサラダ。 薄く引かれた真鯛の上に、繊細に刻まれた野菜がふわりと重なる。 淡い桃色や白、緑が入り混じり、まるで小さな花束のようだ。 真鯛の繊細な旨みに、すだちと醤油麹を合わせるという発想も面白い。 鈍い金属光沢を帯びた器との対比が美しく、印象に残る盛り付け。 ◆海老のスパイシーソテーとフェンネルのメキシカントマトリゾット 鮮やかな赤橙色のリゾットに、焼き色のついた海老が存在感を放つ。 薄くスライスされたフェンネルと緑のハーブが重なり、色彩の対比も鮮やか。 海老の旨み、トマトのコク、スパイスの刺激。 異なる個性を組み合わせた、華やかで力強い一皿だ。 深さのある白い器に収まる姿も美しい。 ◆ラムチョップのグリル カウボーイバターとローストポテトを添えて。 骨付きのラムチョップが二本、堂々と盛り付けられている。 こんがりと焼かれた肉に、艶やかなソース。 皿に広がる橙色、ローストポテトの焼き色、添えられた緑の野菜とライム。 野趣と洗練が同居する盛り付けだ。 ラムの力強い旨みを、カウボーイバターのコクが引き立てる。 メインらしい存在感と充実感がある。 ◆ベイクドメープルチーズケーキ クルミのキャラメリゼとバニラジェラート。 メープルの甘い香りに、チーズのコク。 クルミの香ばしさと食感、バニラジェラートの冷たくなめらかな口当たりが重なる。 温度と食感の違いまで楽しめる、余韻の美しいデザートだ。 一皿ごとに趣向を凝らした料理を味わいながら、改めてこの空間の光の巧みさに感心する。 手元のテーブルランプが料理を美しく照らし上げ、皿の上の瑞々しさや色彩を際立たせる。 食材の持つエネルギーまで浮かび上がるようだ。 料理を美しく見せる光があり、その光に応える料理がある。 空間と食が互いの魅力を引き出し合っている。 美しいものに触れ、美味しいものを味わい、その背景にある創意を感じ取る。 室内の静かな光、外の緑や空気、そして一皿ごとに込められた工夫。 こうした時間を重ねることが、自らの感性を磨くことにつながるのだろう。 今夜は舌だけでなく、心の解像度まで少し高まった気がする。