更新日:2021年09月18日
素材を活かした真面目で誠実な和食が堪能できるお店
一軒家の店は、1階がカウンターで2階に個室が幾つか有る。我々は個室に通された。 突き出しは柿の白和え。微かな甘味。 続く皿は、海老、銀杏、烏賊など様々な素材が盛られている。 「月とスッポン」と題された椀はかなり良かった。スッポンの出汁は上品。「月」は滑らかな卵豆腐。豆腐の中にスッポンの身が入っている。 筋子は酒飲み用だろうか?この店は、コロナ ウィルス禍での酒類提供自粛要請を守っているので、筋子を酒とともに楽しめないのが残念。 湯葉と烏賊も堅実な味。 造りは鱧、平目、海老、トロなど。どれも素材の質が良い。 続く蕪の椀は出色だった。柔らかく煮た蕪、少しトロミを付けた出汁、周りに浮かべた菊は素晴らしい組み合わせだ。 続いて鱧が鮨でも供される。 京都の天然の鮎はカリカリに焼かれており、今にも泳ぎ出しそうな姿。 揚げた芋は、優しい味わい。 鮑は意外にも酢のものとして供される。個人的には、鮑は酢の物には向かないと感じた。 やや腰のある素麺と冷たいお茶漬けで締める。 甘味は二皿供される。 梅は酸味と甘味のバランスが適切。 蕨餅はとても柔らかい。