
〈昼定食じゃ判んないよな、夜またこよ〉
「こじんまりとした落ち着いた店だね」
「でも、もう12時半・・・で客四人、ちょっと経営大丈夫?って心配になるッス」
「大津、人通り少ないもんな。でも、このサイコロステーキランチ980円、なかなかの華やいだ感じ、肉は昔ながらの脂少な目ビーフステーキ、ミディアムレア気味の焼き加減で柔らかい。ちょこっと添えられた大根おろしがこ憎いねー、むっちゃ冷たいけど・・・ほいで天ぷら。エビ2匹とキスと野菜。もっと衣大きめにつければしっかりダブルメニューになる。それに、小皿2品、肉じゃがまで付いてる。」
「オーナーの真面目さ、人の良さが伝わります。もう小料理屋ですね」
「だろ、もつ鍋が売りなのに小料理屋ってイメージあわなくない?もっとモツ前面に押し出したアウトローに走った方が流行るんじゃないかな?焼魚定食なんて何で?って感じ」
「あーそこ・・・ま、昼メニューだし、肉じゃがにはちょこっと力入ってるみたいッスよ。近江牛かな?薄切りじゃなくて肉の塊が入ってる」
「そうだな、店の心意気、昼定食じゃ判んないよな。夜また来よモツ鍋に酒♥考えただけでウキウキしてくる」