
テレビ番組『有吉くんの正直さんぽ』で紹介されていたのを見て、ずっと気になっていた浅草観音裏の「468(ヨーロッパ)」。期待を胸に暖簾をくぐりましたが、そこにはテレビ越しでは伝わりきらない、緻密な手仕事の世界が広がっていました。 まずは一品料理のホタルイカの一夜干しから。噛めば内臓の旨味がぎゅっと凝縮されており、噛むほどに深いコクが口の中を満たす。ビールが美味い。続いて供された芋吸いは、なんとジャガイモベース。濃い目の出汁にジャガイモをすり流した逸品とのこと。滋味深い味わいに思わずウマーと漏れてしまう。中に沈んでいるのは軽く揚げたコロッケ団子。これもまたうまい! 芋吸いは絶対頼みましょう! そして棒寿司。穴子、鯖、はこ(蟹・カマス・たまご)、そしてぐじのセットを注文。どれもネタが肉厚で、魚本来の力強い旨味がダイレクトに押し寄せてきます。特に鯖の脂の乗りがよく旨味が強い。彩り豊かな「はこ」の職人技も美しく、口の中でシャリとネタが一体となって解けていく感覚は、まさに至福。 これほど研ぎ澄まされた料理を出しながら、店主はどこまでも気さく。箸入れにも印刷されている字は何て読むのかと聞いたら、「468」って。粋っ! ランチの開始時間が13時って珍しいですねと言ったら、「仕込みの時間がきついので前は12時だったんですけど今は13時にさせてもらってます」とのこと。プロとしての確かな矜持を、温かなもてなしと軽やかな会話で包み込むその「粋」な姿に、深い敬意を抱かずにはいられません。 浅草の喧騒を離れた静かな路地裏で、最高の一皿に出会えた喜び。心もお腹も満たされる、まさに「正直に」美味しいと言える素晴らしいランチタイムとなりました。 #80