
1970年創業、天然とらふぐと天ぷらの老舗。
昼は11時30分から13時00分までの短時間営業。
メニューは天丼定食と天ぷら定食のみ。
いずれもリーズナブルな価格で提供されている。
店舗は銀座ナイン2号館の地下飲食街に構える。
外観からは、和の趣が漂い落ち着いた雰囲気が伝わってくる。
店内は歴史を感じさせる佇まいながらも、清潔感があり心地よい空間。
カウンター席とテーブル2卓のみという小ぢんまりとしたつくりが、かえって居心地の良さを引き立てている。
入店すると、厨房に立つ大将と女将さんがやさしく出迎えてくれる。
どこか懐かしさを感じる、まるで実家に帰ってきたかのような安心感がある。
この日は猛暑の影響か先客はなし。
近隣の人気店も、この日ばかりは行列がなかった。
カウンター席の一番奥へ案内される。
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▪️天丼 1,300円(税込)
・味噌汁、お新香付き
・牛蒡、蓮根、南瓜、烏賊、茄子、海老2尾
天ぷら定食と迷ったが、大好物の天丼を口頭で注文。
大将と女将の、無駄のない落ち着いた所作。
息の合った連携を見ているだけで、こちらまで安心した気持ちになる。
注文から10分も経たず、お盆にのせられた天丼がカウンター越しに提供される。
天ぷらは揚げたてで、衣は薄く、さっくりと軽やか。
上品な味わいの中に、天つゆから立ちのぼるしっかりとした出汁の風味。
火入れも絶妙で、素材の持ち味が存分に引き出されている。
なかでも、牛蒡の香ばしさと海老の弾けるような食感が印象に残った。
油っこさがなく、あっさりといただける江戸前の天丼。
味噌汁も秀逸。
しっかりと出汁が効いていて、お揚げのジュワッとした口当たりと、葱の爽やかな香りが生きている。
改めて、日本の味噌汁の美味しさを実感させられた。
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支払いは現金のみ。
老舗の雰囲気には、むしろその方がしっくりくる。
食後、大将と女将に見送られながら、店を後にする。
また自然と足が向いてしまいそうな、居心地の良さと美味しさが詰まったお店だった。