
銀座一丁目にあるレストランペリニィヨン。
今回はフレンチとドンピエールの洋食もいただきました。
前菜からスタート。
アミューズから、続いて「ウニと百合根のコンソメジュレ」。
これはもう、口の中で“静謐”が広がる体験。
百合根の優しい甘みとウニの海の旨味を、透明なジュレがつなぐ感じが素晴らしい。
コンソメスープは、まさに正統の味。
時間をかけて黄金色に澄み切った琥珀色のスープから立ち上る香りが、食欲を掻き立てます。
古き良きフランス料理の魂をふわりと感じられます。
そして、あんこうの網脂包み焼き。火入れの妙。
あんこうのねっとりとした身を網脂の香ばしさが優しく包み込む。
外はカリッと、内はふわり。脂の甘さが、口中に広がっていく感じ。
和牛頬肉の煮込みは、ナイフがいらないほどのやわらかさ。
口に入れた瞬間に「言葉」がいらなくなる。
スプーンがすっと入るその柔らかさ、コク深いソースとの調和ただただ美味しさを感じる。
追加注文した、伝統のオムライス。
これがまた、クラシックの真骨頂。
ふんわりとした卵に包まれたケチャップライス。
そのケチャップすら自家製で、野菜の甘みが立ちすぎず、酸味も尖らない。
すべてが調和して、懐かしくも品のある味。
さらに、オムハヤシ。濃厚でいてくどくない、滋味深いデミグラスが卵と交わると、もう「幸せ」としか言いようがないです。
最後にいただいたのが、伝統の黒毛和牛カレー。
これはもう、洋食文化への敬意と愛に満ちている。
スパイスの輪郭がくっきりしながらも、和牛の旨味が全体をまろやかに包む。
日本の洋食の、ひとつの完成形と言えるほど美味しい。
そして何より心に残るのは、その「おもてなしの心」。
料理を出すタイミング、言葉の端々、姿勢すべてに、名ギャルソンの魂が息づいている。
お客と料理の間に、そっと橋をかけるような接客。
さすが“伝説のギャルソン”の店です。
クラシックとは、古くなることではない。
磨かれ続けることであると感じます。
レストラン ペリニィヨン
東京都中央区銀座1-10-19 銀座一ビル 2F
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#おもてなしが光る
#伝統と革新