
知性を刺激する優しい美味 @参宮橋
アスファルトに蓄えられた熱に蒸されながら夜の商店街を歩く。
この道は仕事帰りのお店探索で何度も歩いた道。
左の小路の向こうに黄色に光る看板が目に入り、引かれるように足を早めてお店の前に。
3人のアラブ人がラクダに乗っているような絵にアートを切り取って納めたような額など、何やら物語を感じさせる佇まいだ。
静かに扉を開くと、落ち着いた空気。
キッチンが望めるカウンターでゆっくりと料理を頂いた。
店名の LOS REYES MAGOS は「当方の三博士」で、スペインではクリスマスに子供たちにプレゼントを届ける重要な存在なのだとか。
そんな名を掲げたオーナーのセンスに想いを馳せながら。
知性の刺激を受けながら優しいカタロニア料理を楽しんだ。
◆前菜盛り合わせ
・ハモンセラーノ
厚めのスライス。塩と力強い芳醇さあり。
・鰯の酢漬け【絶品】
鰯の美味さを残しながら、しっかり漬かってる。
・ピンチョス
ラタトゥイユが乗ったバゲット。
◆塩タラとじゃがいものスクランブルエッグ
優しい味だ。
マイルドな全体感の中でほのかに感じる香りはガーリックか。
塩タラはどこにいるのか、と思うほど塩分は控えめ。
◆レンズ豆
豚の角煮風なのだが、しっかり煮込んだせいか肉に味は残っていない。
ソースは甘味と旨み。
当日のコンディションがベストでなかったのかな。