「素朴なんだけど美味しいオニギリがある」 と言っても専門店ではない。 平日の夜の二本松。 街灯も少ない裏通をゆっくりと周りを見回しながら昭和の風情な街並みを歩く。 店に到着すると、窓越しに漏れる明かりに照らされた暖簾が目に入る。 その暖簾をくぐり、カウンターのおでん鍋の前に腰を下ろし、おでんをいくつかお願いして、湯上りのビールを流し込む。 体には悪いと思いつつ、温泉に浸かった後、ここに来るまで水分は我慢した。 ジョッキの半分を一気に飲み干すと、くぅ〜っプハァって声が僕の口から思わず漏れる。 創業50年の老舗居酒屋。 しっとりとした落ち着きのある口調で話す女将は、カウンター越しに僕たちの話を聞きながら時折笑顔で相槌を打つ。 いい雰囲気だなぁ。 そして、頬張ると自然にホロリとほぐれる、優しく握った三角の山。 具材は、昔ながらの酸っぱい梅干。 温泉の効果も手伝ってだろうか、帰る頃にはふわっと方の力が、その握り飯と同じようにほぐれていた。
写真と本文をすべて表示二本松、二本松駅からすぐのお店






