年に一度愛犬のケーキを買いに遠征する地に、日本一素っ気ないカレー麺が存在すると言う。果たして壁には…、あった! 「カレー麺…600円」 言っておくが、カレーラーメンではなくカレー麺である。 写真を見て欲しい。素っ気なさが伝わっただろうか? 見ての通り、潔いくらい具が無いのだ。コマ肉なんて贅沢言わない、普通人参の切れ端とかせめて薬味のネギくらい散らしておくれよ。そこへ持ってきて広口の丼鉢に盛るもんだから殺風景度はいよいよ加速する。 麺をいただく。細めの中華麺が茹でた直後にルゥで閉じ込められたので麺同士がくっついてる。焦ると危険だ、ルゥがはねる。私は絶望の淵に立ちながら漸く一口すすった。 へ? ウマイのである。 何にも入ってないのにこいつ何だかウマイ。良く見るとほとんど正体の無い肉がツナ状になって混ざっている。それと大量の玉ねぎなどが溶けているのだろう。 こうしちゃいられない。やにわに店主に半ライスをリクエストし、団子状の麺をさっさと片付け、残ったルゥと白飯でいただく。それはまさにパラダイスだった。 有り得ない幸福感に包まれてお会計を済ます時、ふと壁に目をやると、そこには見てはならない物がぶら下がっていた。 「カレー…400円」
写真と本文をすべて表示大森、大森駅からタクシーで行ける距離の中華料理店



