ニース海岸沿いのホテルLe Negrescoは、古き良き時代の贅を尽くした造りだが、館内に現代アートのオブジェを配置するなど、時代に沿って変化している。このホテルには泊まらなかったが、メイン ダイニングのLe Chanteclerで夕食を摂った。 Le Chanteclerの内装は老舗らしい装飾的なものだが、料理は軽く繊細で現代的なものだ。伝統に固執せずに進化していく姿勢が好ましい。 アラカルトでもアミューズが幾つか供される。前菜のネギは、驚くほど美しいプレゼンテーションだ。味も柚やチーズを添えて複雑さを出している。主菜の帆立貝は差別化するのが難しい素材だが、素材も火入れも上々で、胡桃やトリュフを添えて味わいを豊かにしている。デセールのスフレは泡立ちがきめ細かく、上品で柔らかな口当たりだ。
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