
迷いに迷って辿り着いたパン屋・エアダールさんです。 見た感じ大きなお店ですが敷地は工房で占められているのか売り場自体はかなり狭く販売方式は対面販売。対面販売と言ってもショーケース越しではなくオープン棚からパンを指定して取ってもらうタイプで大阪で言う所のパリアッシュ、エスカガワ、P&B、三好パンみたいなスタイルと言えば分かって頂けるでしょうか。 売り場が狭いのでお客さんを移動させる事なく、できる限り陳列スペースを確保しようという意図があるのかもしれません。 (税込み価格です) 【十勝ブール】(300円) 【パン・オ・ロデブ】(240円) どちらも高加水のもっちり食事パン。クラストの歯切れ良い十勝ブールに対してロデブは意外としっかり目の抵抗を持つが、どちらもクラムの弾力を引き立てるのに申し分ありません。リベイクする事でクラストは更に主張を強める。 素直ながらも粗野にしてあどけない初々しさを放つロデブか、包容力を見せつつも情熱的で甘美な香りを漂わせ大人のしたたかさをも覗かせる十勝ブールか、どちらも似たような質感を持ちながらも性格はかなり違います。尚、フルサイズでこのお値段はかなりお買い得でしょう。 【ウォールヌス】(350円・1/4サイズ) 上記の高加水パンとはうって変わってガッシリ重厚感のあるドイツパンで、ガリガリに焼かれたクラストの内部には目の詰まったライ麦ベースのクラムが鎮座。その独特の香りと酸味がどっしりした食べ応えを約束。これでもかと言わんばかりに練りこまれたクルミがまたシンプルでありながらもこの生地にはこれしかないというハマり具合を実現。 【ウォルナッツ・ロデブ】(260円) ロデブベースのパン・オ・ノア。高加水のロデブ生地にくるみがたっぷり詰め込まれ、ほんのりと甘みを持たせていてくるみの脂肪と生地の甘さがかなり高い嗜好性を生み、やや強めに焼き込まれたクラストがいいアクセントになってます。 【ラウゲンクロワッサン】(230円) プレッツェルと同じくラウゲン加工を用いたクロワッサンでパリパリサクサクではなくドイツパンらしいザクザクバリバリのハードな噛み応え。バター感は控え目ながら粉とラウゲンの香りが胸をすく。表面は塩気が効いているのでまさにブレッツェル感覚で食べる事ができます 【アナナスとCoffee】(280円) ナポリのエスプレッソコーヒーを練り込んだ生地をベースに、ホワイトチョコ、パイン、マカダミアナッツを練り込んだバトンタイプのパンで、ほのかに感じる苦味ある生地にチョコとパイン甘さが次々に襲い掛かる。全体的に柔らかい中でマカダミアの歯応えがむしろ癒し。 どことなくパリアッシュを感じさせる作りです。 【ポワール・エ・レザン】(320円) むっちりと引きのある生地に洋梨、レーズン、杏、キャラウェイを練り込みフルーティーさを演出。しかもクリームチーズを大量に詰め込んで齧るたびに深いコクが口内に染み渡り、更に販売時にかけてくれる大量のハチミツが甘さを飛躍的に高める。どこから食べても美味しい逸品ですが甘さが強めなのが人によっては苦手に感じるかも。 【スモーキー岡本】(280円) もっちもちの生地にスモークチーズを練り込み、吉野の原木しいたけを挟んだ風変わりなパン。全体的に主張の弱い味付けでキノコ特有の風味とスモークチーズのスモーキーさで旨みを感じ取っていくタイプでワインあたりの飲み物が欲しい所。なぜ岡本なのかは謎です。 【ワインの友】(220円) 【フォカッチャオリビア】(240円) 【BAL ~バル~】(230円) オリーブ3種の神器。それぞれに食感も味わいも全く異なるタイプなのでジューシー&ソルティなオリーブ好きは全買いも辞さない勢いでどうぞ。 総評です。静かで澄み切った場所に佇む町のパン屋さん然としていながら取り扱うパンはかなりパワフル。色とりどりの創作パンを皮切りに、高加水のハード系やガッチリミッチリのドイツパンまで多種多様。フィリングもガッツリと使うせいか濃厚な物が多く、見た目のサイズの割に食べ応え抜群。 また何よりもここは店員さんがみんな優しいです。帰り際には工房にいたオーナーさんが出てきて土地勘のない私に色々と道を教えてくれました。この温かみ、最近のパン屋さんから忘れられていたような感覚です。 一方で創作系重視の個性的なパンばかりなのでどんな味なのか想像がつかず、食べてみないと分からないパンだらけ。その個性から好き嫌いは当然ながら生まれる。何度も通って当たりを探す楽しみ、という点では魅力的ではありますが通うにもアクセスが厳しい場所。ある意味、都会的な性格を持ったお店と言えるのかもしれません。ごちそうさまでした。 #ドイツパン #創作系パン