更新日:2019年10月28日
オムライスに定評あり。地元で人気の中華レストラン&喫茶店
家内と義姉を伴い、下諏訪へと行ってきた。 ここは長く義父一家が住んでいた地で、私の家内および家内の姉も、ここで育ち幼児から高等学校卒業までをすごした場所でもある。 といっても義父の転勤によって移り住んできたところなので、親類縁者がいるわけではない。したがって彼女たちが出てからは、ほぼ関係が途切れてしまっている。たまに訪れることはあっても、そこは故郷ではなく"懐かしの地"でしかない。内懐に抱かれたいとは思っていても、入ることが出来ない、複雑でアンビバレントな感情を持たざるを得ない地であるという。 この日は、血縁関係はないが義父・義母ともに大変お世話になった方を訪れるという趣旨での訪問である。すでに亡い両親と同世代、という事は80を越した高齢なおばちゃんで、足腰こそ弱ってはいるが頭はクリアな状態を保っている。若い頃の事、家内と義姉一家のこと、様々な話がぽんぽんと飛び出てくる。もともと頭も気配りも座持ちもよい人だったが、ここまで保持されているとは驚いた。東京にいる娘の元に来いと言われ続けているが 「今さら知らないところへなんか行きたくない。ヘルパーさんも手伝ってくれるし、1人がよい」 という。娘さんからすれば、心配だし行き来も大変だが、こう言われては仕方がないだろう。 その後は下社秋宮、新鶴本店で塩羊羹を、下諏訪駅前の丸六商店でわかさぎの甘露煮を求めた。本当は春宮へ訪れ、久しぶりに万治の石仏へも訪れたかったのだが、家内・義姉ともに夕刻までに戻らねばならぬというので諦める。ひまなオヤジは家事のある主婦へは服従しかない。ではせめてランチを、ということでこちらへとお邪魔する。 「プライム太一」 こちらのマダムは義姉の同級生、下諏訪を訪れるたびにお邪魔するのが恒例となっている。それだけではなく、ここのラーメンがまた美味しいのだ。メニューに外れがない。ないのはよいのだが、その分決定に時間がかかるのが難といえば難なのである。 「太一タンメン」990円 透き通った塩スープに細麺、大量のもやしキャベツに豚肉という、オーソドックスタンメンだ。こちらの麺類最大の特徴は熱々で登場する事だ。どこでも同じだろう、と言われるむきもあると思うが、最近のラーメン屋は食べやすくするためか、スープをぬるくする、という傾向にあると思う。"ぬるい"は大げさかもしれないが、少なくとも口がつけられないほどの温度というのはあまりない。 シャキシャキ野菜とツルツルの細麺、そして熱々スープを堪能して帰途へつく。 昔話をする、というのはある種の快感を伴うものだ。お互い共有できているものを表現することは、若返りにもつながるようで、おばちゃんも話せば話すほど生き生きとしてくる。 われわれにとっても親代わりのような存在だ。また会いにこよう。おばちゃんまた来るからなと再会を期して来る。失礼ながら高齢者とは会える時に会っておかないとならぬ。これまで幾度後悔したことか。