
本日やってきたのは大通りと関帝廟通りを繋いだ、「香港路」という路地の奥。
この路地には広東系を中心として多くの名店が揃いますが、チラホラと四川や湖南、福建のお店も出来始めています。
今回紹介させていただくのは、中華から外れてシンガポール料理を提供されている「海南之家」さんです。
おいおい、中華街に来たら中華だべ? もちろんそうです。
しかし、近所に住んでいると中華以外のものも試してみたくなるのは、人の常。
やはり中華街に来たら、中華が食べたいの! という方も安心です。
きちんと中華なセットも揃っており、なんと飲茶セットなども散見されるのが頼もしいですよね。
さらに、最近になって食べ放題も展開され始めたようで、もちろん完全オーダー制。
出来立てアツアツな美味しい点心や中華を、心ゆくまで楽しめるのは実にぜいたくで幸せな事と思います。
では、さっそくガラララッと扉を開けて、コンニチハ。
店内は広く、カウンター4席・テーブルはたくさん、円卓まであります。
カウンターからは厨房が見えて、大きな中華包丁で鴨をバッツンバッツン叩き斬っている光景なども見られて、なかなか楽しいですよ。
席についてメニューと共に出て来たのは、爽やかさを演出するレモングラス水でした。
レモンのような香りが香ってスッキリとしており、この一杯だけで気分はエスニック。
◆鶏肉ラクサセット(ライスヌードル)(1580円)
お願いします! 「微辛」と「ピリ辛」が選べますが、この日は「ピリ辛」をチョイス。
まず、どっどーんと着丼したのはラクサと呼ばれるライスヌードルです。
ラクサはアジア圏で幅広くみられる米の麺料理ですが、シンガポールのものはココナッツミルクをベースに粉末エビをふんだんに使うので、旨味がより一層強いのが特徴的です。
まずはスープから頂きます!
見た目はこってりしているのに、飲んでみると優しいココナッツ風味。
見た目よりも優しげな辛さで、まさに「ピリ辛」と呼べるレベルなので、実に食べやすいですねぇ。
麺はフワトロのビーフンで細くて素麺のようであり、このスープとの相性も抜群。
それにしても、ずいぶんとスゴい量が入っているものです。間も無く五十路に手が届く身としては、これだけでもお腹パンパンになってしまいますよ。
分かりやすいように、小さな器に取り分けてみました。
具材も豊富で、たっぷりの鶏肉・蓮根・干豆腐・もやし・水菜などなどで、けっこうな食べ応えがあります。
むっちり鶏肉・ジャキジャキ蓮根・もっちり干豆腐など、それぞれの食感と味わいも良いですねぇ。
続いてビックリしたのは、ズズンと出てきた小籠包さん。
なんと大きなサイズのものが4つも出て来ましたが・・・これで1人前ですよ。ラクサですでにお腹いっぱいなのに!
しかし、これは是非とも少し冷ましてからパクリと一口で食べて頂きたい逸品です。
お口の中でブシュッとつぶすと、お口の中がジュワジュワな肉汁で満たされて、ココロいっぱいシアワセいっぱいです。
あまりにも感動に打ち震える余り写真を撮り忘れてしまいましたが、ジャスミンライスがお茶碗に一杯ぶんついてきます。
しっかりと香り高く、パラリとした食感がこの上なく愛おしい。
それにしても、ラクサ・小籠包・ジャスミンライスと、まさに炭水化物の三重奏なのですから満足感も半端ありません。
極め付けとして、パンパンのお腹をシアワセに締めくくってくれるのは、もちろん自家製の杏仁豆腐。
ぷりっともっちりとした食感で、きちんと作ってありますねぇ。
そんじょそこらの、「杏仁風味の白い寒天のシロップ漬け」とは一味も二味も違います!
◆◇◆後記◆◇◆
今回紹介したのは、横浜中華街・香港路の中華&シンガポール料理店「海南之家」さん。
横浜中華街に来たら、もちろん中華料理も良いですが、しょっちゅう通える距離にお住まいの皆さんであれば、たまには中華以外のものも試して欲しいと思うのです。
従来の中華街の常識を覆す、新進気鋭のお店。
横浜中華街・香港路の「海南之家」さん、オススメです!