更新日:2025年09月05日
みなさん「カシミール」と聞いてどんな料理がアタマに浮かびますか? 名店『デリー』発祥の、黒くてシャバシャバな激辛カレーをイメージする方が多いと思います。 が、実は『デリー』のカシミールカレーって元々「マドラスカレー」と名付けるはずが、何かの間違い(行ズレとかの)で「カシミール」ってなってしまったという経緯があるんです。 では、本来の「カシミール」って? 実はインド北部とパキスタンとの国境にあたる地域の名称なんです。(両国の国境紛争は今も続いています) そこには『デリー』の「カシミールカレー」的な料理はなく、むしろクリーミーなカレーやドライフルーツを使ったナンなど、リッチテイストな料理がたくさん。 そんな、本来の意味での「カシミール料理」が楽しめるレストランが誕生しました。 『カシミールレストランKhana 江古田店』 江古田といえば練馬区の江古田(えこだ)駅がまず浮かびますが、こちらの住所は中野区江古田(えごた)で、最寄り駅は沼袋駅。 2024年10月14日オープンのまだ新店です。 45年続き地元に愛された床屋『ヘアサロングッド』の店舗を引き継いだ店舗は雰囲気抜群。 振り子時計やアイロン、蓄音機といったアンティークも見所です。 こちら実は新宿のインド・パキスタン料理店『カナ』『パトワール』の系列なのですが、「カシミール料理」をテーマにしたコンセプチュアルな店舗になっているのが面白いところ。 厨房陣はパキスタン人、インド人、ネパール人の混成部隊です。 メニューが季節ごと変わっていくのも楽しい趣向ですね。 ★季節のスペシャルプレート¥2300 ・さくら茶(食前茶)Sakura Tea ・カレー1種 (カリーパコラ又はじゃが芋ほうれん草) 1 Kashmir Curry Khadhi Pakola or Aloo Palak ・ミニライスとミニチーズナン Small Rice & Smal Cheese Nan ・オニオンパコラOnion Pakola ・チキンマライティッカChicken Marai Tikka ・パニプリ 2P Panipuri ・パパド Papad ・ドリンク いやいやこれは素晴らしすぎるワンプレート! 食前の「さくら茶」、塩漬けされた桜の花びらがたっぷり。 ストリートスナック「パニプリ」にはタマリンドソースを注いでいただきます。 カレーは「カリーパコラ」を選択。 カシミール地方の南側にあるパンジャブ地方のカレーで、ヨーグルトを使用した少し酸味のあるグレイビーに野菜のパコラ(インドの天ぷら)を入れた一品。 どっぷり入った大振りパコラにビックリ! スプーンで崩しながらいただきましょう。 辛口でお願いしたところ、刻み青唐辛子がたっぷり。ヨーグルトの酸味と相まって食がガンガン進みますね。 その他チーズナン、チキンティッカも間違いない(ズルい)旨さ。オニオンパコラは「追いパコラ」的にカレーに漬けていただきました。 食後はチャイでホットひと息。 実は何の予備知識もなく、沼袋をふらり見つけたレストランなのですが、味も雰囲気も抜群。情報量もたっぷりでかなり楽しめました。 今のうちにぜひ。
新江古田駅近くの、40年続く昔懐かしい洋食屋さん
【街の洋食屋でグリーンピースが乗った 昔ながらのカツカレーを】 ここは何を食べても旨い。 地元民の胃袋を支え続けて40年。 年配のご夫婦が営む街の洋食屋。 ナポリタンにポークソテー、 エビピラフにハムエッグなど、 どの料理も丁寧な下仕事が光り、 味付けも優しく、愛情たっぷり。 普段はナポリタンを頼むことが多いが 常連さんがカツカレーのレビューを あげられており、それに心惹かれて ランチで久々の訪問。 *カツカレー(味噌汁付き)730円 注文が入るとブロック肉を取り出し、 少し厚めにカットしてくれる。 カツが揚がるのを待っていると、 先客が頼んだエビピラフを炒める音が 聞こえ、フライパンを揺する姿も 子気味好く、食欲がかりたてられる。 10分ほどで配膳されると ステンレスのシルバープレートに スパイスの香り、グリーンピースと 福神漬けが目を引き、そそられる。 ルーはスパイスが程良く効き 昔ながらの優しい味付けで、 ノスタルジーに誘われる。 カツは肉厚ながら柔らかい。 繊維もストレスなく噛み切れ、 ライスにカレー、カツ、福神漬け、 グリーンピースを乗せて一口で頂くと 胃も心も優しさに包まれる。 じわっとした素朴な旨さ。 ささっと平らげ席を立つと、 ご夫婦の笑顔と声に見送られ、 気持ち良く店をあとに。 ごちそうさまでした。 次は久々にナポリタンを食べよう。