"中華は強火が命"はウソ!「中華料理もっと向上委員会」が熱弁する、食の楽しみ方・付き合い方

2017/09/09 芳賀 直美

突然ですが、皆さんは「中華料理」にどんなイメージを持っていますか? 私たち日本人にとっても身近な料理ですが、一方で「脂っこい」「お洒落じゃない」「高級感がない」など、マイナスイメージを持たれることもある中華料理。

中華料理屋のメニューを見ても、知らないものだと味の想像がしづらく、結局チンジャオロース、麻婆豆腐、海老チリなど、食べたことのあるポピュラーな料理ばかりをオーダーしてしまう、という経験がある人もいるのではないでしょうか。

身近なはずなのになんとなく距離を感じる、そんな中華料理のイメージを変えるべく、中国を愛し、中華料理を愛するメンバーが集結し、「中華料理もっと向上委員会」(略して「もっと委員会」)なる団体を発足したという情報をキャッチ! もっと委員会の“記者会見付き大宴会”へ取材に行ってきました!

中華料理ほど、実力と評価に乖離のある料理はない

会場となったのは「ブルーリリー 青百合飯荘 銀座チャイニーズビアホール」。広々とした店内には既に多くの人が集まり、もっと委員会の会見、そしておいしい中華料理を待ちわびています。


「今日は中華料理好きの方が100人集まっています。日本で一番熱い中華の場です!」

そう言って登場したのは、「中華料理もっと向上委員会」委員長の中川正道さん。

▲「中華料理もっと向上委員会」委員長の中川正道さん

中川さんは四川料理専門サイト「おいしい四川」の管理人を務め、中国に長期滞在していた経歴も持つ、中国&中華料理愛の深~い方。中川さんの「中華料理ほど、実力と評価に乖離のある料理はない」という現状の課題から、会見はスタートしました。

「中華料理といえば、安くて大衆的なイメージを持つ人が多いと思いますが、みんな中華料理のことをよく知らないのではないでしょうか。中華料理は山東料理、江蘇料理、浙江料理、安徽料理、福建料理、広東料理、湖南料理、四川料理の大きく8つに分かれていますが、でもこれ以外にもいろんな地域にいろんな料理があって、日本では知られていない料理もたくさんあります。

日本では餃子、麻婆豆腐、チンジャオロースなどがよく知られていますが、これは戦後70年かけて一般の家庭に普及した料理で、未だにこればかりをずっと食べ続けるのはおかしいんじゃないか、と僕は思うんです。次のステージに進んでほしい。

つまり大衆中華からパンチのある現地の料理、日本人シェフが作るオリジナルの進化系中華料理、そういうものがもっと増えていってほしいと思っています。中華のおいしさを知れば、中華の料理人を目指す人も増えて、中国に行く人、新しい食材や料理も増えてくる。イメージは関係なく『いいものはいいんだ』と中華料理が認められるようになっていければと思います」(中川正道さん)

消費者の声を中華料理業界に届けたい

そんな中川さんと思いを同じくする人たちがメンバーとなり、発足したのが「中華料理もっと向上委員会」。そのコンセプトや活動内容については、もっと委員会の議長であり「羊齧(ひつじかじり)協会」主席の菊池一弘さんの口から紹介がありました。ちなみに世界で一番羊が飼われているのが中国で、羊を使った中華料理もたくさんあります。

議長の菊池一弘さん。普段は「羊齧協会」の主席を務めています。

「コンセプトは『中華料理を取っ掛かりにし、日本と中国の相互理解を促進し、消費者の声を中華料理業界に届け、業界とともに発展していく」。業界の主役は消費者、つまり食べる人なのに、その声は業界に届いているのか? というのが僕は以前から疑問でした。どうすれば消費者の声が業界に届くのかを考えて、結成したのが『中華料理もっと向上委員会』です。メンバーは中華料理が好きで中国の文化が好き、という同じ方向を向いている人たちで、さまざまな団体の代表者がメンバーになっています」(菊池一弘さん)

菊池さんがそう話すように、今回加盟団体として集まったのは中華料理の啓蒙活動を行うグループや、日中の交流会などを主催するコミュニティ、およびそれぞれの団体の代表者たち。影響力・発信力のあるメンバーで構成することで、より協会の活動を広くアピールすることができます。

「各業界のプロが集まっているということは、中華料理業界に足りないものを持っているはず。その声を届けて、中華料理業界に今までなかった第三者の視点をダイレクトに届けていこう!という、消費者主導の団体です」(菊池一弘さん)

大宴会スタート! 多彩な中華料理の数々に魅了される


記者会見中、参加者の元へ続々と運ばれてくる中華料理。一通りの発表が終わったところで、「皆さん、料理が温かいうちに食べていただきたいので」と、お待ちかねの大宴会がスタートしました。

およそ100人の参加者は、おなじみのものから珍しい食材を使ったものまで、さまざまな中華料理をビュッフェ形式で皿に盛りつけていきます。もっと委員会メンバーと談笑したり写真を撮ったり、ビアホールは一瞬にして熱気に包まれました。

続々と運ばれてくる料理。見た目もインパクト大!

紹興酒を入れてトロトロに煮込まれたトンポーロウ。藁で肉を巻くのが基本スタイルです。

「油爆明虾(ユーバオミンシー・殻付きえびの強火炒め)」は、エビの頭も殻もおいしく食べられます。

中国人シェフによる麺打ちの実演も。

中華料理は落ち着いた会食の雰囲気にも合います。

「中華は強火が命」はウソ!? 中華料理をもっと身近に感じてほしい

美味しい料理とお酒を楽しみ、宴もたけなわ。会の終盤では、ブルーリリーをはじめさまざまな飲食店を経営する際コーポレーションの中島社長が登場。作り手の目線から中華料理を語りました。

「フランス人のコックさんが作るフランス料理、イタリア人のシェフが作るイタリア料理は『本場の味だ』といって日本人の方は喜ぶんですが、中国人が作る中華料理はそっぽを向かれてしまいます。『日本人が作る中華料理の方がおいしい』とよく言われるんですが、それは日本の皆さんが現地の味付けや香辛料に慣れていないからなんです。

たとえばホイコーローは、本来キャベツを使いません。でも日本のホイコーローはキャベツを味噌で炒めて作る。これはこれで、日本の味として成立する。でも、本土のシンプルな味付けも、また複雑な味付けも、こういう機会にぜひ味わっていただきたい。それから、中華料理は火力が強くなきゃいけないなんていうのは真っ赤な嘘。皆さんのおうちでもおいしい中華料理は作れます。今後は日本の食材を生かした中華料理も増えるだろうし、ネイティブな中華料理の味にも日本人の方が慣れて、おいしいなと感じられるような時代がきっと来る。中国の家庭料理や郷土料理をもっと身近に感じてほしいなと思うし、押し付けではなく、自然と理解されるようになっていったらいいと思います」(中島社長)


中華料理に対し、大衆的で大味というイメージを持つ人は少なくありませんし、実際に筆者もそのような印象を持ちつつ今回参加しました。ところが、出てくる料理はとても多彩で、炒めただけのシンプルなものからじっくり味をしみ込ませたもの、シェフの技が光るものから家庭で真似できそうなものまで揃い、中華料理の幅広さと寛容さを感じました。

▲個性豊かな「中華料理もっと向上委員会」メンバー。

今後は「中華フェス」の開催や、歴史部(三国志、水滸伝など)、文化部(太極拳、切り絵など)の設立など、中華料理や中国に興味を持つ人を増やすための取り組みを予定しているという「中華料理もっと向上委員会」。現在会員はおよそ5000人、おいしい中華料理をもっと知りたい、中国の文化にふれてみたいという方は、仲間になってみると絶対楽しいはずですよ!


・「中華料理もっと向上委員会」の公式HPはこちら


Blue Lily 青百合飯荘 銀座店 銀座(東京都)飲茶・点心  

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