縁もゆかりもない場所なのに、井上さんご夫婦のホスピタリティに伺う度、地元に帰ってきたような錯覚を起こす。そして美味しさの記憶に加えて沢山の温かい気持ちをお土産に帰る。誠に幸せなことである。 同じような季節に伺ったことがあるので、再び出会うお料理もいくつかあったのだけれど、ところどころアップデートされているので、以前いただいた記憶と比べながら楽しめました。その一方、以前いただいていたはずなのに記憶が薄く、「こんなの初めて食べた!!」と瞳孔見開いて感激したり。 いただいた中で印象的だったものをいくつか。 ・海老のタルタル 以前いただいた時よりもタルタルの一粒一粒がしっかり大きな印象。自家製のお醤油の一滴の力強さたるや。一気にお料理を盛り立てるパワーに驚き。 ・魚介のサラダ仕立て 白い泡泡の正体は昆布。その下には胡麻油と白醤油でマリネしたキジハタ、赤雲丹が潜んでいる。それらをお米(ミナミニシキ)とピクルスと混ぜて食べた時の酸味と昆布の旨味の広がり。噛む度に色々な面が出てきて素晴らしき。 ちなみに九州生まれのミナミニシキは、甘味と粘り気を特徴とするコシヒカリ系の遺伝子は一切入っておらず、あっさりと身体ににじむ優しい味わいが特徴とのこと。 ・タコの花束 何度食べても感激するし、人生の出会ったお料理ランキングに確実に上位に食い込むであろう一品。 季節によってお野菜が変わる。今回はオクラ。食べていて食感が特徴的だと思っていたらオクラは茹で方3種類とのこと。胡麻油と片口鰯の魚醤とマリネされたタコと、このオクラとの相性。 合わせたピノグリも相性良し。 浜辺の散歩 波紋のように 余韻 Fish & ham タコの花束 ガネ素麺 海鰻 草木蒸し ひとつの鍋 懷味
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里浜ガストロノミー 井上シェフの料理の哲学を4時間で受け止めた! グルマンの間でも有名なフーディー、リズさんの貸切会の仲間に入れていただきました。約2ヶ月前に日程が判明、内容はリズさんのスペシャルコースで一般の方が貰えるメニューリストはありませんでしたので 聞き取れる範囲でメモしました。 食べログ・イノベーティブ・フュージョン カテゴリーランキング全国6位、食べログ全カテゴリーランキング全国63位/82万軒 という人気です。 この日はクルマで訪問したのでノンアルコールです ・東彼杵(ひがしそのぎ)の白茶 ・金柑サワージュース (別途有料ドリンク) その後は炭酸を注文 オシャレに言うとガス入りミネラルウォーター笑 こちらは何も言わなくても、ずっと差し替えてくださったので、その分課金されているのかもしれない。 アミューズ ・エタリ(カタクチイワシ)の一口タルトレット サツマイモや塩辛バターを使ったクッキーの様なもので煮干がトッピングされている (地元の漁師の間で食べられている伝統的な食べ物のシェフによる新たな解釈で。エタリは島原地方の方言。この地方では新鮮なカタクチイワシの塩辛をふかしたさつまいもで食べる習慣があった。) ガラス越しに砂浜が再現されている器に載ってきたので、最初どれが食べ物かわからなかった。 ・ジャージー牛ミルク 牡蠣 山のミルクと海のミルクのハーモニー ・茹でスナップえんどう ジャージー牛のトロトロなカマンベール オリーブオイルなど ・生雲丹のパイ ・フォカッチャ 塩が効いている ・オコゼ,アサリ、雲丹 魚醤、昆布水の泡エスプーマ ・マタコのブーケ オスのマダコの吸盤 (吸盤でオスとメスが見分けられる) 春キャベツ 新玉ねぎ 燻製オイル・ニンニクオイル・コリアンダー ・車海老のラビオリスープ 出汁はパルマハム 昆布 椎茸 私ながらの解釈だと中国の高級なスープに似ている ・石鯛 フリット 生ハムのせ 巻いて食べる ・島原そうめんの蟹そうめん メス 内子 タイラガネワタリガニ多比良ガネ 素晴らしい 甲羅のやつ ・ローストしたクエと玉ねぎ 香ばしくて美味しい スナップエンドウのソース 焼き方も何度かに分けて行い凝っている ・本日使った魚介のアラを全て使った出汁の おじや前半 ・おじや後半 今度はワタリガニのカニの身と内子を追加したおじや 素晴らしい旨さ 料理に使われている塩は平戸の炊き込み塩 →優しい ・イカ墨ソーメン 島原はそうめんの名産地 コウイカがのっている これは抜群に旨い 墨が強くお歯黒にwww ・マナガツオのフリット パルマ生ハム24ヶ月のせ プロシュート2度目の登場 巻いて食べると超絶うまい ここでもうひとつ食べたい方は生雲丹パイを食べてました。私は希望なしで。 パルマ産生ハムは、イタリアの例のご事情で現在の在庫分で終了。再入荷の目処は経っていない模様 デザート ・甘夏とアイスクリーム サトウキビが使われている ジャージー牛 マスカルポーネチーズ ハーブティー、コーヒー、エスプレッソより ・エスプレッソを選択 井上シェフが仰ってましたが、島原で営むからこそ出来る料理だそうだ。他の地では出来ないと仰っていた。 お店のお隣にご両親が営む鮮魚店を建築中でしたので 次回行った時には立ち寄れそうな予感 バルマハム以外魚介で埋め尽くされたコースは なんだか鮨屋のような気分にも似ていた。 シェフが鮨を握ったら間違いなく旨いと思った。 佐賀市内よりクルマで150分(高速を使わず)みて行けば大丈夫だと思う。東京組の皆さんは熊本空港に降り、フェリーで島原港までいらしている模様。 佐賀駅より島原駅まで電車だと3時間ほど掛かるので、佐賀空港よりレンタカーで行った方が早いのかもしれない。長崎空港より行くと遠いと聞いた。 途中にある佐賀県鹿島市には清水寺より境内が高い祐徳稲荷神社は日本三大稲荷。その先の太良町と小長井町あたりは焼き牡蠣小屋の発祥の地で名産の竹崎がに(ガザミ)など他のカニに負けない旨さを味わって欲しい。太良町あたりは日本の最高級コハダ(このしろ)の産地でもある。佐賀空港の周囲は最高級海苔の産地。GWには日本の磁器の発祥の地有田の陶器市(磁器なのに), 因みに鮨あらいさんのつけ台は唐津焼である。 季節ごとに変わる食材を楽しむために通いたいお店です。 スペシャルコース 税サービス料込み¥27,500-(金柑サワージュースと炭酸も含む) 予約はポケコンより 、だいたい3ヶ月先まで予約は埋まってますので、予約開始日に!
シェフのこの土地への愛とお料理への愛、そうした真摯に向き合う姿を見ていると、自分の今の姿を見直すきっかけになる。お料理を楽しむだけじゃなくて、帰り道に良い意味での宿題をもらう感じ。 「自分はどこで誰と、どう生きていきたいのか」 お料理も唯一無二で最高なんだけれども、本当に人間的な魅力に溢れた方である。 今回このペシコさんをきっかけに、島原や雲仙を回ってみて、地元のお野菜に目を向けるようになり、完全にハマってしまいお野菜定期便を頼むほどに。 こうやって地方の良いところに気付くきっかけを与えていただける、ありがたいです。 222.1.10
長崎県出張 Day3。 長崎市内から車で90分、某広告の撮影で島原半島へ。 今夜もクライアント様のご厚意に甘えて、ご馳走になる…。 感謝感激。 この店は、島原半島の食材を使ったフュージョン料理店『Pesceco(ペシコ)』。 次に何が出てくるのか、ワクワクする店です。 若干32歳のオーナーシェフ。 今後も更に進化していくでしょう。 系統としては、神宮外苑のフロリレージュ、神谷町のスガラボ、白金のアルゴリズムのようで、イタリアンでもなくフレンチでもなく、フュージョン料理。 今後が楽しみな店です。 <料理> 10,000円コース
このシェフにとっては評価や評判といったようなものはどうでもいいのかもしれない。 自分が生まれ育った島原の地で 同じくそこで育った食材を使い 生産者の方々などの顔を思い浮かべながら 笑顔を絶やさず皿を仕上げる。 その楽しそうな表情を見ると こちらも嬉しくなり 鳥肌も立つほど。 まず自分が料理を楽しみ ゲストにもその楽しさと美味しさを共有してもらう。 そんな究極の里浜ガストロノミーは この窓から見える景色そのもの。